民芸品店や100円ショップにあるような籠、ゴミを販売しているゴミ処理場などHIGH&LOWに近い価値の捉え方に着目し、家・木・壁をイメージして廃材で作り上げた刺繍フラッグを今シーズンの象徴とした先にテーマとしたのは「sanpotai」。
お金持ちの少女の山登りに執事やコック、バレット、レディメイドなど彼女を取り囲む人々がついてきた、というストーリーのもと山歩隊としてイメージを構成。
ディテールに花入れなどを設けたり、使用人のキャラクターに合わせたエプロンとしたアイテムを制作。 花やフォーク、スプーンなど使用人の各々の役割のキーワードになるモチーフを散りばめたプリントテキスタイル。ギャザーポケット付き刺繍入りワンピースやインディゴのチェックドレス、ロングケープコートなどの他、鵲(かささぎ)が巣作り用に山で拾い集めた草花や、人間が落として行ったマッチや指輪などをプリントしたスカートやブラウスなどを展開。
麻×ナイロン素材による木漏れ日のような独特なラメ感と艶やかな表情が印象的なショートコート。ベビーピンクのジャンバースカート、家のレース刺繍をほどこしたパンツやバイカラーのステンカラーコートなど、ヴィンテージ感が残る作業着のようなテイストを反映させたアイテムに、ハイテク機能のスニーカーを合わせるといったスタイリングを提案している。
Text:Tomoka Shimogata Visual:Ryuto Miyake (TRIBUNE BY SUNDAY ISSUE)