Fashion Show

A DEGREE FAHRENHEIT

これまでブラック、グレー色の多いコレクションを展開してきたA DEGREE FAHRENHEIT(エーディグリーファーレンハイト)だが、今シーズンは白一色の世界で魅了した。

今回のテーマも温度を元に「The melting point of glass;ガラスの融点」と題し、ガラスの鋭さ、融点を超えた時のガラス質のしなやかさ、透明度の美しさを洋服のディテール、パターンテクニックで表現。
シャープなカッティングとダーツでタイトに仕上げられたライン部分はガラスの鋭さを、ドレープの流れる曲線とポリアセテートの光沢のある素材は、ガラス質、融点の柔らかさを示し、ハードさとソフトさが共存する。
スポーティーなイメージのあるスウェット地も、生地を横長に大きくとり、両隅を引きながら首元へ寄せる事でゆるみのあるドレープを作り出し、優雅なワンピースへと変貌させた。
また、コレクションの背景にはデザイナー天津氏が想う、自立した強くエレガントな女性像も反映されており、ホワイトレザーのベルト、コルセットで強さを、そこから作られた流れるドレープでエレガントな女性らしさをプラス。
演出では一段高く設けられた白いステージ上のファンが服を軽やかに揺らし、クリアなホワイト、煌々とするホワイト、鋭さのホワイトを鮮烈にした。

Photo:Yoshiaki Miyahara Text:Kumiko Kobayashi


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