Fashion Show

IN-PROCESS BY HALL OHARA

古いシステムから開放されて行く様を表現したという今シーズンのテーマは「INNER CITY DISTRESS」。

ブラックカラーから、ホワイトカラー、水色と明るいカラーへと徐々に変わってゆく装いは、様々な社会的な物や古いシステムから開放されてゆく様を表現。

ショー前半のブッラクカラーのルックでは、チェーンのプリント柄のアイテムにモデル達は頭に包帯を巻き、がんじがらめの状態を主張。
ホワイトワンピースの随所に取り付けられたベルトは無気力にぶら下がり、その外れかかったベルトは開放の瞬間である。
水色のカラーが差し込まれたルックでは、風を集め大きく膨らむパラシュートをモデル達が掲げ、闊歩する。
これは“逃げる事も必要、そして自分に向かい合って、もっと前に進む為に立ち向かって行く事も必要。”という、デザイナースティーブン氏と大原氏の想いが込められている。
ワンビースのフロントをフィットに、バックは長方形の布を使用しルーズにしたシルエットは、色々な事柄や古い社会的な物からの自然な反応、リアクションを表したそう。
また、今回コラボレーションアイテムも多く、「丸正ニットファクトリー」とのニット製品、鞄作家「KATAYAMA kohei」とのリュックサックとしても使えるレザーバッグ、「Minx Nails」とのショー中のタイツ柄と併せたシールネイルも登場。

古い体制から解き放つ過程を表現し、またデザイナー自身、様々なアーティスト達と手を組み新たな物を取り入れたコレクションは、メッセージ性の強いショーとなった。

Photo:Tomohiro Horiuchi Text:Kumiko Kobayashi


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