東京ラブストーリーを中心に90年代のトレンディードラマに着想を得た今季。「LOVE」をテーマに3つのシーン構成で展開した。

「LOVE」というテーマに関して、夫婦における多忙さゆえのすれ違いを感じていた頃、ある朝に起きた時にふと彼が帰ったような気がしたというデザイナー自身の体験をきっかけに生まれたという。
まず登場したのはベストにタイトミニスカート、ショート丈キルティングジャケットにスカートなどトレンディードラマに登場するOLスタイルを反映させたアイテム。ギンガムチェックやチャイナドレス生地を用い、ピンクやライトグリーンといった爽やかな色合いを見せる。
ステージに置かれたテレビ画面には、東京ラブストーリーから切り取ったシーンを映し、当時のヘアスタイルやメイクも再現している様子が伺える。

次にレースや光沢感のある生地を中心としたランジェリースタイルを展開。ケーキ柄のシュミーズズやオーガンジーのロングパンツなどが登場。

さらに曲は101回目のプロポーズより”Say Yes”に変わり、大量の1円玉を貼付けた巨大ハート型や、パフスリーブのビニールコート、サテンのキルティングスカートといったウェディングスタイルを披露。映像だけでなく、所々にゾンビのようなホラーメイクのモデルを混ぜたのは、「“LOVE”を表現する際、”幸せ”だけではないアンバランスさを出すためにウェディングのシーン等にホラーの要素を取り入れた」とデザイナーのシュエ・ジェンファン氏。

フィナーレではウェディングスタイルのモデルが勢揃いし、吹雪が舞うドラマティックなシーンを演出した。

Photo:Tomohiro Horiuchi Text:Tomoka Shimogata