読者モデルにファッショニスタ、ファッションアイコンが現在の流行に最も影響力を持つ現在のファッションシーン。アイコンである彼等のスタイルを真似することが流行であり、ティーン誌までもがレディー・ガガやファッションブロガーを紹介しそのスタイルの模倣を勧める。
ではなぜ彼女等はファッションアイコンになれたのか。
それは彼女等に背景があるからではないか。文化や思想、強い興味やその歴史。それらを彼女等は自分なりに解釈し、同じ文脈でファッションを楽しんでいる。それだからこそ彼女等は輝き、人々を魅了しているのではないのか。
今回のショーはそんな全ての「背景、ベース」にスポットライトを当てたショー。ファッションの一歩前をより具体的に表現した部分を各モデルウォークの前に入れることにより、「背景、ベース」を見ている観客に提示した内容となっている。前半はシルエットダンス。女性3人が様々なシルエットの中で艶やかに踊り、ランウェイはまるでミュージカル。後半は会場に設置された4つのポールを使ったポールダンス。くるみ割り人形のような衣装の3人が宙を舞う。
都内を中心に美容室を展開するblocならではのヘアが特徴となったモデル達は、みな様々なブランドの服を着てランウェイを歩く。全身をワンブランドで揃えずに組み合わせを自由に楽しむ事が普通となった今の時代ならではあり、ファッションと同じ流れでヘッドピースを楽しむ事を提案するblocならではのルック。ファッションと同じように、まるで魔法のようにその人を変える事ができるヘアーピース。代表である山本氏は「「根底(べ−ス)には何があるのか。それを私のフィルターを通した形で見てほしい。だからこそ今回は一般のお客様・アーティストの方、セレクトショップのさまざまな役職の方に見て頂きたかったし、年齢・職種を問わず楽しめるSHOWになるよう考えました」と語る。
Photo & Text:Yoshiaki Miyahara