エレガント×スポーティーなスタイル提案としてペイズリー柄が一つのキーワードとなった今季。チェーンで作ったユニークなオリジナルペイズリーを展開している。
背面がペイズリーのモッズコートや赤一色のサテン地スタジャン、軽やかなネオンイエローのセットアップなどは上品さを加える素材感をセレクト。モデルのキャッチーなピエロメイクに、yoshio kuboの人をもてなし、楽しませるというショーへの想いが伺える。
フード付きテーラードジャケットやマットな艶感のシルバージャケット、ブルーの3ピースなどの紳士的な細身シルエットのアイテム。また、メンズの新たなアプローチとして最高級レースのボンディングトップスやハーフパンツが登場。裾にはわざとレースの端を出しているが、蛍光色やメンズライクなフォルムに落とし込むことでレースの甘さを抑えた新たな見せ方を実現させている。
中の服や肌が透ける薄手のナイロンジャンパーやレザージャケットにテーラードの前身頃を写し取ったようなディテール×ディテールの要素が見られる。
また今回裏テーマとして自分のルーツを探る上で、自身が過ごしたニューヨークの1994年以降の90年代ヒップホップカルチャーに着目し反映させたというデザイナーの久保氏。当時の雰囲気が蘇ればとヘアスタイルだけでなく、ベルトのバックルなど細かいディテールにエッセンスを取り込んでいる。
Photo:Ayako Masunaga Text:Tomoka Shimogata