実験的要素をはらみつつ発表されたCHRISTIAN DADA 2013S/Sのコレクションテーマは「SUBSTANCE;本質は一見して気づかないものなのかもしれない」
高さ2mもの氷柱に閉じ込められた衣服達は時間の経過と共に様々な表情を魅せた。
服のシワや切り替え部、装飾パーツ、ステッチの凹み部分に入り込む霜は模様や服のラインを強調させ、またその霜までもが時間とともに移り変わる衣服の装飾、デザインに。
素材には動物性革、刺繍レース、撥水素材、毛素材を使用。
各コレクションは光を反射する氷柱の中できらめき、ひたたる雫の乱反射が輝きを増させ、また違った特色を持ち合わせた様に見える素材感。
そして一見美しく並ぶコレクションの背景には、解凍後のこれら異種素材、衣服自体がどのように変化を遂げるか、物の本質を問う目論みが隠れている。
また、今回のコレクションは一般公開もされ、氷柱のコレクションをバックに“VAMPILLIA”のステージセットが組まれ、会場、空間をも取り込んだライブ感ある作品披露となった。
Photo:Tomohiro Horiuchi Text:Kumiko Kobayashi