Fashion Show

Dress in Tailor

伝統的な工房でのオートクチュール職人として働いた後にパリで有名ブランドのランウェイピース作成などで活躍していたデザイナーによる、オートクチュールとプレタポルテの両方を展開するブランドDress In Tailor

メインとなるオートクチュールは細かい採寸をその場で行い、全行程を全て手作業で行う。「普遍的な美しさ」をコンセプトにしているブランドのデザインインスピレーション源は宗教画や自然物など様々な方面になっており、頭で認識する美では無く、無意識下で美を感じる事を目的として作られている。ベーシックなパターンと厳選された素材を使いシルエットを重視したデザイン。オートクチュール特有の過度な装飾を施したドレスではなく、あくまでも少し背伸びする事で着れるオートクチュールを目的としている。

一方プレタポルテは、パターン以外を工場生産するというブランド初の試みとなったラインだが、オートクチュールに負けず劣らずに華麗なレースやドレープ使いでシックなアイテムとなっている。素材は京都など国内の素材を厳選しており、光沢のあるジャガードを使った非常に軽いトレンチコートやワンピースといった、同じパーティードレスでもオートクチュールよりもシックを意識し、素材感やシルエットなど落ち着きのある大人の雰囲気を醸し出す。

今では数が少なくなりつつある伝統的なオートクチュール。そんな伝統を現代のファストファッションなどが中心になりつつある若者達にも伝え、後世にもしっかりと残したいと語るデザイナーによる、時代を超えた美を追求するブランド。

Text:Yoshiaki Miyahara

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