Fashion Show

A DEGREE FAHRENHEIT

“華氏”をブランド名に掲げ、毎回”温度”をテーマにしてコレクション展開をしているA DEGREE FAHRENHEIT。今季は「23°F(-5℃) SLOW FREEZING(緩慢凍結)」がテーマとなった。クイックフリージングに対比するスローフリージング。例えばこれにより、ドリップ現象が起き食品の味が落ちるなど、そのバランスの悪さに着目。淡く初々しいピンクからグレーへのグラデーションドレスがそれを象徴している。

丸みを帯び、緩やかなドレープが広がる変形コートや胸元ほどの丈のショートジャケットに合わせるのは、氷の結晶をイメージしたデジタルプリント。
パッチワーク仕様のスキニーパンツなどはライト、ダークとカラートーンを操ることでバランスを崩した格好よさや強さを表現している。ボア襟ケープコートや長いマフラーをかけているように見えるニットとウールの組み合わせたコートなど、起毛ウールの暖かみとドレープや皺になりにくいジャージー素材を用い、ファット感をプラスしたクリーンなデザインから生まれるアンバランス。
凍り付いた空気を巻き取るようなドレープドレスは、スリムなシルエットとは対照的に袖口にボリューミーなファーをあしらっている。

今回、メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京のオフィシャルロジスティクスパートナーであるDHLが主宰する「第2回 DHLデザイナーアワード」を受賞したデザイナーの天津氏。「これを機にビジネス的にも海外に視野を広げ、羽ばたいていきたい。」と意気込みを語った。

Photo:Koji Shimamura Text:Tomoka Shimogata

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