Fashion Show

PHENOMENON

「NOSTALGIA」。サンドベージュ、ボルドー、パープルと昔を思い出すカラーリング。
60〜70年代のジャズ/ソウルの心をそっと包むメロディーに浸りながら、後ろ腕にカラーテープをあしらったMA-1型ダッフルや厚いボア袖の朱色トレンチコート、迷彩のステンカラーコートなど、クラシカルを現代に落とし込んだデザインを提案。

立体的なフードが印象的なダウンベストやクレヨンのように油分を含んだ真緑色のシャツ、ブリティッシュなブルーチェックパンツ等に”現状”と”憧れ”が投影されているように感じた。チョコレート色の型押しトップスやウルトラマリンのショートパンツ。

動物のように毛並みの長いファートップス、肘に葉のモチーフを装飾したジャンパーは季節や時の変化をほのめかす。グリーンのコートのダッフルボタンにはオレンジを起用したり、水色とネイビーのウール×ダウンジャケットなど色彩と素材の組み合わせが絶妙だ。

今回デザイナーであるオオスミ氏が自らスタイリングを担当。息の合ったアイテムがディテールを引き立たせ合う。
服と心を通わせるノスタルジックな音楽。辺りは夕日色に染まり、枯れ葉が舞う哀愁深い幻想的な演出で幕を閉じた。

Photo:Tomohiro Horiuchi Text:Tomoka Shimogata

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