『洋服そのものとして進歩的であること。』今回が2度目となるランウェイショーでは「PROGRESSIVE」をテーマに、機械や配線を1つのアイコンとしたグラフィックプリントを主軸に、新たなカラーリングや素材に挑戦した。
これまであまり見られなかったブラック。SHIROMAのこだわりであるディアスキン(鹿革)がブラックで登場。レザーとマシーンプリントをのせたポリエステル素材を組み合わせることで、ハードさと優雅に広がる柔らかさを兼ね備えた、重さのない、透明感のある黒さを表現。
風を浴び波打つテキスタイルがV字に開いた胸元、ポケットからしなやかに流れる。ロングスカートやエッグラインジャンパーにも取り入れ、得意とするドレープ使いを駆使してエレガントな女性を描いている。
アームウォーマーをつけたかのようなボリューミーな袖の薄手ニット、ロングファーとカラフルな糸をミックスさせたニットカーディガンなど、丸みを帯びた女性的な素材感が新鮮だ。太い糸と細い糸を織り交ぜることで、配線のイメージをリンクさせている。
また、スキージャケットやフード付きコートなどスポーティーな要素を混ぜつつ、蝶の羽根のように鮮やかになびく深紅色の切り替えコート等の、流動的なシルエットが印象深い。素材、フォルム、スタイリング、すべてにおいて常に新しさを求め続けるSHIROMA。革新的な服作りへのこだわりを存分に感じられるコレクションとなった。