everlasting sproutの2012 A/Wは“My Secret Flowers”をテーマに、花を普遍的な美しさの象徴と考えるデザイナー松村啓市氏によって、表現したい女性像の一面を切り取ったようなコレクションに。
木琴、ピアノの生演奏でショーはスタート。フラワープリントのシャツや、花をデフォルメした幾何学模様のジャガードニット、色のくすみ具合が美しいゴブラン素材で作られたジャガードのコートと、ニットを得意とするブランドならではのアイテム構成。
ヘッド部分には1本直立するフラワーヘッドドレス、そして色鮮やかなソックスでスタイリングに味付けをする。
また今期新たなチャレンジとしてプリントのシャツブラウスも制作。あまり使用した事がなかったダブルジャガード素材も使われている。
アトリエを静岡に移し、より技術やクリエーション面で研究できる環境が整備されたと語る松村氏。今回はまだ移転間もないということもあり、革新的な技術は盛り込まれていないが、次回からのコレクションではテキスタイルやニット技術での全く新しいアプローチに挑戦できればと表明する。
“かわいい”という言葉に含まれる、“美しさ”と“狂気”ともいえるような不思議な紙一重の感覚を、そしてまた男性デザイナーである松村氏自身が女性服のデザインになぜ惹かれるのか。そこにある言葉ではうまく説明できない“なにか”を今回のコレクションで表現した。