Fashion Show

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エンドユーザーやバイヤーからリラックス時に着たい服を求められているという事を背景から今回のコレクションテーマが導きだされる。
社会性を持たせた服ではなく、自身の内面に向けた服。そこから思考を発展させ部屋着、パジャマ着に着目。更に眠りというキーワードを抽出し、デザイナーが眠りについて調べてたどり着いたのが羊飼いであり、その少年の旅の描写。今回はそのアイディアプロセスを元に制作されたコレクション。

“bokudougi”と題 された今回のテーマは4つのシチュエーションに分けられる。1つ目は「旅立ち」で、羊飼いの風貌から連想されるルックを中心に構成。2つ目は「旅中」。羊飼いと羊しかいない縮小された世界でコートの上にニットと羊飼いの自由で独自性の高いルックが並ぶ。3つ目は「外泊」というカテゴリーで、室内着はフォーマルから遠いものであるが、羊飼いにとっては1番フォーマルなもの。その世間との常識の乖離をアイテムに落とし込む。最後は「凱旋帰郷」。旅を終え地元に戻ってきたときの高揚とし、また背伸びをしたくなるような心情をデザインで表現する。1〜4までの段階で徐々に土色を抜いていくカラー展開。

コレクション全体では指し色にオレンジや赤が栄え、オーガニックコットンの羊柄のプリントシャツや、アルパカ、ナイロンの混紡テキスタイルを用いたスタジャンなどを披露。

また会場には映像と、次のコレクションの布石となる巨大なリュックも展示。視覚情報だけでなく緻密なストーリー性が相まることで、表象と内面世界の2元論を中和し融解させるコレクション。

Text:Fumiya Yoshinouchi

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