今回が初のランウェイショーとなるATSUSHI NAKASHIMA。アップテンポの音楽に合わせ、未来的な直線美、自然界で生まれる曲線美、歴史や文化を感じる伝統美をシンメトリーなカッティングで自身のデザイン哲学を表現する。
ショーはプレタポルタ、クチュールに分けそれぞれの作品を披露。ブラックカラーを中心としたスーツスタイルでは、多用したパネルを用い、切り替線でみせるジャケット、光沢あるレザーを使用したアイテムと、建築物からインスピレーションを受けて設定したテーマ「ネオクラシック」を提案する。デニム×デニムとワークなアイテムもモードでスタイリッシュなスタイルに昇華させる。
クチュール作品ではメタリックな素材を幾何学モチーフに切り取り、ウェアの上に叩き付けエッジーなアイテムを披露。立体的な装飾や、ロボットを思わせる多切り替えのシルバーパンツ。それぞれのアイテムをシンメトリーにまとめることでデザインに秩序を与え、アッパー感を収斂させる。
「ジャンポール・ゴルチェ」のディフュージョンラインのヘッドデザイナーを務めていた中島篤氏。「ゴルチェはアバンギャルドに見えるが基本はクラシックなスタイル」とデザイナー自身が語るように、モダンとクラシックの融合というアイデンティティーを継承しつつ、独自の世界観を表現した。