UKの新しい才能を支援するため2000年に設立され、今や若手デザイナーの登竜門として目が離せない合同ショーとして認知されているFashion East。過去に受賞したデザイナー達とのコラボレート・レーベルLULU & COも手がけるLulu Kennedyをディレクターに、業界に精通したパネリスト達により今回選出されたのは、Maarten van der Horst、Marques’ Almeida、James Longの3デザイナー。
Vivienne WestwoodやPreenで経験を積み、昨年セントマーチンズを卒業したMarta MarquesとPaulo AlmeidaによるレーベルMarques’ Almeidaも2回目の選出。「ファッションはヘムラインどうこうではなくアティテュード」だというヘルムート・ラングの思想に影響を受け、大胆なカットやスラッシュを施した勢いを感じさせるグランジーなデニムウェアはTank Magazineで「Smells Like Jean Spirit」と評されるなど強い印象を残し、早速Opening CeremonyやJoyceで取り扱われるなど注目を浴びている。
80-90sにかけてスケートボードやグラフィティ、パンクやヒップホップのDIYな感性でストリートからアートを発信したアーティスト集団を取り上げたAaron Roseのドキュメンタリーフィルム「Beautiful Losers」がメインインスピレーションになった今回のコレクションは、グランジーなスタイルによる90sユースカルチャーなムードのはそのままに、ダークなパレットと新たなファブリックを導入。
ブラックとネオンイエローのパレットでオーバーサイズパーカやポンチョなど秋冬に向けたアウター類にハットを合わせたルックは、さながらダークでグランジーな森ガール。他にもドレス、シャツ、ショーツまで幅広いデニムアイテムが展開される中、ダメージレザーのルックやローゲージやモヘアのニットアイテムも登場し、また激しいダメージ加工が施されたバックスタイルやより90sなムードを盛り上げる厚底シューズにも注目したい。