Fashion Show

McQ

2006年にAlexander McQueenのコンテンポラリーラインとしてローンチされ、今春にはロンドンにフラッグシップストアのオープンも予定されているMcQ。記念すべき初のランウェイショーは、リー・アレキサンダー・マックイーンのダークロマンティックな世界観とシャープなテーラリングを継承し、フェルト、ベルベット、タータンなど英国の伝統的なファブリックを使用してブリティッシュスタイルへの愛を込めたドラマティックなコレクション。

落ち葉が敷き詰められたランウェイにまず登場したのはミリタリーとシャープなテーラリングをベースにしたマスキュリンなルック。ロングコートやオフィサージャケットにジョッパーブーツが合わされ、ドロップショルダーと誇張されたヒップのボリューム、そしてウエストをベルトアップすることで力強いアワーグラスシルエットを構築。カーキとベージュを基調に、首元のファー、ゴールドのジップやチェーンがアクセントに。葉の刺繍が施されたドレスやスカートに、花柄のキルティングレザーコートなどクチュール感溢れるアイテムも登場した。

後半はブリティッシュなタータンチェックが登場すると共に、レザーやレース、オックスブロッドのベルベット等の素材、そして花々のアップリケや朽ちた花のようなプリントのイブニングドレスなど、よりクチュール感溢れるゴシックな世界に。

メンズルックは、エポレット付きロングコート、マシンガンで撃ち抜かれたようなダメージ加工のニットなど、ミリタリーをベースにキルトスカートやレザーのディティールを織り交ぜ、クラシカルでタフな男性を創造。足元にはドクターマーチン。

ラストルックではアンドロジナスなKristen McMenamyが純白のウェディングドレスに身を包んで登場し、突然の銃声と共にその場に立ち止まる。空から降り注ぐ落ち葉。暫くして地面の落ち葉の中から一本の紐も見つけ、それを辿り行き着いたのは幻想的な森の中、激しくネオンを放つ一軒の山小屋。そしてフィナーレへ。

舞台を見ているかのような目の離せないドラマティックな展開で、ファーストラインに劣らないほど完成度の高い世界観が打ち出された。

Photo:Takahito Sasaki Text:Yasuyuki Asano

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