Fashion Show

Agi & Sam (MAN)

Topmanの支援のもとFashion Eastが主催し、若手メンズデザイナーの登竜門として毎回注目を集める合同ショー、MAN。James LongやChristopher Shannon、J.W.Andersonなど現在のロンドンメンズウェアシーンを賑わすデザイナーの多くがMANでのショーを経て活躍の場を広げてきた。Nicola FormichettiやAlister Mackieなど業界のエキスパートにより今回選ばれたのは、前回に続き2回目の選出となったShaun Samsonと、初選出のAgi&SamとAstrid Andersen。ラグジュリースポーツ、オーバーサイズ、カラフルなプリントなど現在のロンドンメンズウェアの特徴が凝縮されたストリートウェアが出揃った。

ファッションデザインを専攻したAgiとイラストレーションを学んだSamは、Alexander McQueenでのインターン中に出会い意気投合、レーベルをスタートした。過去2シーズンはMAN主催のインスタレーションでコレクションを発表し、ユーモア溢れるヴィヴィッドなビスポークプリントが存在感を放っていた彼らは、今回初のキャットウォークショーを行った。

今回Agi & Samが向かったのは未来。終焉を迎えつつある世界に残された人々は、リサイクル素材で過去に人類が生み出してきた様々な服のレプリカをつくる。コレクションでは実際にGreen Pac社のペットポトルから再生されたポリエステルのテーラードアイテムに、デジタルプリントを施し、タータンチェックやツイード、ニットなどのサーフェスが正確に再現された。他にもマウリッツ・エッシャーの作品からインスパイアされたオブジェクトがリピートされたものや、チキンやダックのものも登場。

注目したいのは、今回プリントアイテムだけでなくアクセサリーや切り替えでクリーンなホワイトを織り交ぜ、またクロップトトップスやラグランスリーブのアウターをレイヤードすることで、ポップでありながら以前のコレクションよりもスマートでモダンなムードを演出している点。「Darwin’s Theory of Why the Chicken Crossed the Road (ダーウィンのセオリー、なぜニワトリは道を渡ったのか)」というユニークなコレクションタイトルが象徴する通り、デジタルカモフラージュで溢れたコレクションは「ファッションはシリアスに捉えすぎるものではない」というデザイナーのスタンスを表明すると同時に、デザイナーのプリントをより効果的に見せる進化を感じさせた。

Photo:Takahito Sasaki Text:Yasuyuki Asano

コメントは停止中です。