生身の人間やカーテンのような布、バルーンやタイヤをコラージュして製作されたJulie Verhoevenの活人画セットが非日常的なムードを演出する中、ランウェイに登場したのは90sなスポーツウェアをスマートに仕上げた現代の若者のリアルクローズ。
1995年に発表されたMathieu Kassovitzのモノクロフレンチ映画「La Haine」と1998年のJason Evansの写真集「W’Happen」から90年代のストリートやユースカルチャー、若者の反抗心を取り入れながらも、UK外のヨーロッパの若者のドレスコードも参考にすることで、カジュアルな中にも一定のエレガンスを持たせている。
ベーシックなカラーで展開されシルエットも以前よりも少しシャープになったカジュアルウェアには、チェック柄やバンダナパッチワークの切り替え、マルチジップやレーザーカットポケットなどハイテクスポーツウェアのディティール、そしてジャカードニットで表現されたフォトプリントや大胆なロゴプリントのグラフィックでChristopher Shannonらしいツイストが加えられている。
シガレットポケットを増やしたファーのボンバージャケットを始め、ハリントンジャケットやパーカなどアウターも充実し、無数のキーホルダーやタグが施されたショーピースのバッグがシンプルなルックのアクセントに、またKickersとコラボレーションしたシューズ「Kick Chunk」にも注目。