Kyototexのラメ糸を使った独特のニットウェアが特徴的なCraig Lawrence。今回のコレクションでは「旅行」という、今やファッションデザイナー、特にラグジュリー・ブランドにおけるインスピレーションとして極めて一般的なテーマ設定ながらも、ミッドセンチュリーのエアラインのラグジュリー感と現代の長距離バスの安っぽさという対照的な要素をミックスするあたりが、ラグジュリーニットウェアを志すロンドンの若手デザイナーらしい。
長距離バスの座席のパターンは、Kyototexのラメ糸を始めフリース、シェニールにSwarovskiのクリスタル糸を混ぜ合わせた豊かなテキスタイルで表現され、ボディコンシャスなドレス、クロップドトップスやハイウエストパンツなどでスチュワーデス風のシルエットを構築。ブロンズやブラウンを中心としたアースカラーに挿入されたオレンジはアクセントとなりながら、更なるレトロ・フューチャー感を与える。
ジップアップのトップスやペンシルスカートなど、シンプルなシルエットでより普段使いしやすいアイテムも登場し、以前まで特徴的であった糸を垂らしたフリンジーなディティールもすっきりとしたフィニッシュにされるなど、より洗練された女性を描き始めている。
Photo:Haruki Horikawa Text:Yasuyuki Asano
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