英国トラッドの代表的存在であり、さらにイギリス王室御用達ブランドとしても知られる Daks 。アメリカ出身のデザイナー Sheila Mckain – Waidがデザインを手がけて3シーズン目となる今回は、新鮮な驚きとも言えるよりモダンで洗練されたコレクションを披露した。
シンプルなラインのワンピースやシャツ、ショートパンツなど、軽やかなシルクを使用する事でかわいらしい印象をエレガントに仕上げた。さらに、スポーティーなウィンドブレーカーやワーク感のあるオーバーショルダーのジャケット、ワイドなシルエットのパンツに見られる様に幅広いテイストが新鮮だ。最後に登場したブラックドレスは、歩くたびにしなやかに風に揺れる姿と大胆に肌を見せたバックスタイルが優雅で美しく、ラストルックにふさわしい存在感を放っていた。
カラーパレットはホワイト・クリームの優しい色合いから、中盤には暖かみのあるオレンジベージュやキャラメルブラウンが登場、最後はブラックへと美しいグラデーションで変化した。同系色でまとめたスタイリングが、洗練された印象をより引き立てているのが特徴的。
トレードマークであるハウスチェックは、ケープやトレンチコートとして登場。先シーズンに比べ使用頻度は減ったものの、ブランドのシグネチャーとしての存在感は健在に感じた。さらに、テキスタイルデザイナーの Aimee Betts の刺繍と Alexandra Olenska プリントとコラボレートしたオリジナルファブリクを使用。同系色で溶け込むような格子の刺繍やユニークなプリントが、シンプルなコレクションにさりげないスパイスを加える。
Photo:Hiroyuki Ishimizu Text:Yukari Inatomi