華やかなシャンデリアやゴールドの室内装飾、思わず見とれてしまうゴージャスな空間の中ショーを行った Temperley London 。今回のテーマは「Return to Elegance」。デザイナーの Alice Temperley がイメージする女性像は、1950年代のクチュールモデルや Sophia Loren に代表される様な女優たち。 しかし深くは考えず、表現したいのはシンプルに美しいと感じるタイムレスなエレガンスだという。
ファーストルックを始め多彩なボーダーバリエーションは、シースルーと上品な光沢のあるマテリアルで表現され、カジュアルなモチーフをモダンで洗練された印象に仕上げた。膝丈のスカートはクリスプコットンを使用し、ハリとボリューム感を出す事で、きゅっと締まったウエストから大きく膝に向かい広がるキュートなシルエットを創り上げた。その他、ワイドパンツやユニークなフォルムのハットも含め、クラシカルでエレガントな世界観は、まるで昔のファッションフォトを見ているかのようだ。
さらにカラフルなプリントは、イスラム建築によく見られるタイルで描かれたモザイク画からインスパイアされたもの。シースルーに施されたビーズの刺繍は実に複雑で、繊細なステッチワークを想像させる。
カラーパレットは、爽やかなホワイトにアクアブルー、差し色になる鮮やかなボールドレッド、シックなブルーとブラックを使用。ボーダーに合わせたブルー系の色合いが、海沿いの風景に馴染みそうなマリンなムードをプラスする。
Photo:Hiroyuki Ishimizu Text:Yukari Inatomi