2011年4月9日TABLOIDにてmintdesigns 2011 – 2012 A/W Collectionのランウェイショーが行われた。今シーズンのテーマは”Fashion Surgery”、また震災後に新たにサブテーマ”A New Hope”を掲げている。
“Fashion Surgery(手術)”とは一つ一つに対してはシンプルで無機質な記号的な柄をモチーフにしたり、テキスタイルも格子柄等を組み合わせてカッティングやつぎはぐ位置を変えることで意味を持たせ、集合体になることで強さを生み出している。DMに描かれているノートの柄、漫画の吹き出しの柄等、本来であれば文字が書かれていたり、絵が描かれていたりするモノをあえて一つの記号として合わせたり、トラディショナルなチェックの柄等を解体、再構築することによって新しいものを生み出している。
LEDライトで作られたヘッドピースも印象的だ。半円のようなものや直角、四角や三角等一つ一つはあまり有機的ではないものを組み合わせることにより強さを出している。
音楽は温かい音をベースに”surgery”を意識したような変化をつけられるような音を混ぜている。
震災後に掲げた新しいテーマ”A New Hope”。震災の影響でショーを延期したり、取りやめたりする動きもあったが「自分達の中では延期してでもショーを発表したい。こんな中でもサンプルを仕上げ納品してくれた人や、それを楽しみにしてくれている人の為にもショーはやりたいという思いがあった。」ただ震災前と後では気持ちの変化もある。そこでサブテーマに”A New Hope”を掲げた。
それと共にスタイリングや構成なども”A New Hope”というイメージに合わせ震災後新たに組み直されている。明るめの色を中心に軽さ、明るさを出し、ショーの前半はまるで春夏かと見紛うようなルックが続く。最後にモデルが並ぶ構図等も震災後に新たに練り直されたものだという。元々考えていた無機質な感じ、シンプルな感じ、冷たい感じから「希望を持てるような、気持ちも明るくなるようなメッセージを伝えたかった」。またモデル選びにいたってもNew Hopeということフレッシュな人も混ぜている。
「やって良かったという気持ちでいる。ただコレクションを発表して終わりではない。発信していかないといけない。」と語ったデザイナー。ファッションに対する強い想いが溢れたショーだった。