毎回、陽が沈んだ後にムーディなロケーションで開催されるJonathan Saundersのショー。今回の会場に選ばれたのは、ロンドンが誇る世界有数の現代美術館であるテートモダン。
暗闇の中から登場したファーストルックは、ヌードカラーのタイトなトップスに、ホログラムのペンシルスカート。その両アイテムはバックがブラックに切り替えられ、全く異なる後ろ姿を見せる。
ロンドンのプリントブームを牽引してきたトレードマークのカラフルなパターンとも、過去数シーズン模索してきた立体感のある斬新なテクスチャーとも異なる、新たな表情を見せスタートした今回のコレクション。
その後続いたパンタロンなどのシルエットやレインドロップのパターン、また流線的なカラーコンビネーションなど、デザイナーらしい70sのレトロフューチャーなエレガンスを感じさせつつも、パテントやスパンコールなどメタリックな素材が多用され、より大胆なイメージに。
最も印象的だったのは、終盤に登場したストライプ。メタリックなラインが縦、横、斜めに駆け抜け、現代アートのような力強さを見せた。
アイウェアはCutler and Gross、シューズはChristian Louboutin、スタイリングはKatie Grand。
Photo:Hiroyuki Ishimizu Text:Yasuyuki Asano