藁が敷き詰められ、会場中にその香りが漂い踏みしめる音がざわめく。写真家MARIO GIACOMELLI(マリオ・ジャコメッリ)にインスパイアされた今シーズンは、”Crossover”をテーマに「マスキュリン×フェミニン」、「コントラスト」、「クラシカル」の3つのキーワードを軸に提案。
ワードローブの中で多くの人が愛用するアイテムとしてフォーカスされたトレンチコート。極細のマイクロファイバーを織り上げ、撥水加工や防風加工、光沢を出すシレー加工を施すなど充実した機能性。さらに高密度のタフタ織りでオリジナルピッチボーダー地をボンディングしたハイブリッドな生地を提案。
またメンズのフラップを拡大し、ウエスト位置を高くするといったメンズ仕立てをフェミニンに落とし込むことに着目している。マリオ・ジャコメッリのハイコントラストな白黒写真から感じ取った毒っぽさをシルエットにも反映。千鳥格子のコートやパンツ、オーバサイズのボアコートなどマスキュリンかつ、強い女性像を描き出した。
素材ではウールに重点を置き、ラッセル編み等も見られる。ラインストーンを散りばめたラグジュアリー感とマニッシュなストレートシルエットを展開。
Text:Tomoka Shimogata
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