Fashion Show

YUIMA NAKAZATO

2010年10月19日アントワープ王立芸術アカデミー卒の若手デザイナー中里唯馬によるYUIMA NAKAZATOが日本で初のランウェイショーを行った。

今回は未来の人間を想像して、コレクションを組み立てていった今シーズン。彼が創造する未来は「人と自然、人工と自然が融合している世界」。男性や女性、人工や自然など対極するものが一つに融合していくイメージが彼の中で未来のイメージとしてポジティブに捉えられその中で男性像が組み立てられていった。

僅かな光が差し込む薄暗いショー会場にはコルセットを見に纏った男性モデル。足元はハイヒール。「自分が男性のデザイナーで、今までずっと女性のファッションというものに憧れがあり、それをただ綺麗だなっていうだけではなく、男として華やかな装飾性のある物を身につけてみたいというのが原点としてあり、ファッションとしてそれを突き詰めていきたいと思っていた。アントワープで4年間ずっと西洋の女性服を勉強して、その女性服を勉強した自分が男の服を考えたときにどうなるのか」それを突き詰めて形にしていったのが今回のコレクション。

象徴的に使われた溶けたようなディテールはアフリカの民族の人達が、身の周りにある木や植物を身につけ、身体を隠すよりも、ただ単に装飾を楽しんでいるという写真から着想を得たモノ。「プリミティブな感覚っていうのを、もっともっとファッションに取り入れたい。体を隠すということではなく、造形を楽しんでいる。そういう写真をたくさん見て、これを現代の東京に住んでる自分が表現したらどうなるのか」。服の中から体の一部が見えていたり、もしくはその服の一部がすごくオーガニックな形に溶けているというのを金属やプラスチック、ホログラムなどの現代的な素材と、造形感等様々なものをミックスして洋服にしている。

Photo:Tomohiro Horiuchi

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