オリジナリティを主張する10年から今後ビジネス的なアプローチにもこれまで以上に気をかけていきたいという考えから大人らしい艶感のあるコレクションを展開。
「これまで嫌いでやってこなかったアイコン、グラフィックを服にのせることをあえて嫌みを込めてやってみました」と久保氏。
ケープコートやブルゾン、ダッフルコートにはライオンのジャガードプリントや刺繍を施す。”GENERIC CLOTHING”や”GENERIC ITEM”と描かれた文字プリントやブルーのマス柄パンツ、艶姒色の花柄ジャケットとあらゆるグラフィックに挑戦。
マウンテンパーカーやパンツに使用した、山小屋で1人で絵を描いている男の生活を想像して作られたオリジナルプリントも今季の特徴的なアイテムの1つ。小屋の周りにある木やナイフ、トンカチなど自分にしか想像出来ない世界をプリントに落とし込むことでブランドらしさを追求している。
またグラフィックをスーツに落とし込むという新たなスタイルを提案。アウトドアテイストを感じる素材感とシルエットのパンツなどに、テーラードジャケットを合わせ大人の男性らしいスタイリングを打ち出している。モスグリーンのボアとウールのコートやシャツにニットを部分使いした異素材の切り替えアイテムも含めテキスタイルにこだわり、上品さを備えた新たな男性像が浮かぶ。
Photo:Kaori Sugawara Text:Tomoka Shimogata