人間によって手が加えられていない「INTO THE WILDERNESS(原生地域)」をテーマに展開。”Juxtaposition 二つの関連性のない組み合わせ”をコンセプトに原生自然を服に落とし込んでいる。懐郷のように、とぎれとぎれに、心に残っている様々な洋服を組み合わせながら作り上げる。
「今まで少し攻撃的にやってきたかなと思って、もう少しリラックスして引いた感じで洋服を見せてみたいなと思ったので自然や動物のモチーフを多く使いました」と大原氏。
植物画のケープやシャツ、麒麟柄のニットカーディガン、動物的な表情を感じる柔らかな質感のニット。
ヴィクトリア時代の資料をもとにマリーゴールドや赤褐色、グリーンとレトロな雰囲気のカラーリングを提案。ウエストのくびれ周りにラッフルをあしらったジャケット、レオパードのパーカー、女性が一度は憧れたような大きく弧を描くロングフレアスカート。花、麒麟、ゼブラを参考にした3パターンのスカーフや傘を合わせたアンティーク調のスタイル。
色々な記憶を組み合わせながらデザインする工程で、デザイナー二人のかつてのワードローブの思い出を異なる思い出のあるアイテムと組み合わせることで、また新しい形で表現していく。7シーズン目となる今回、初めてスタイリストに山本マナ氏を起用。アイテムをばらばらに組むことでとぎれとぎれの記憶に通じながら、心温まる自然を描いている。
Text:Tomoka Shimogata