Fashion Show

Craig Green

2回目のMAN選出となったCraig Green。イージーでマスキュリンなガーメントのレイヤードと巨大なスカルプチャーで構成された前回のコレクションは、ニュー・ダークネスなエッジを存分に見せ高い評価を得ると同時に、ロンドンコレクションズ:メンの委員の一人であるDavid Gandyがテレビ番組で軽率な批判をし話題になるなど、今最も議論を巻き起こしているロンドンの若手メンズデザイナーである。

彼のモノクローム・レイヤリングが今回向かったのは、サイケデリックの多幸感。しわ加工のコットン、ナイロン、ハンドメイドのコットンニットなど多様な素材は手作業で3種のタイダイに染め抜かれ、ハットやバンダナ、そしてスカルプチャーで覆われたルックはどれもDIYに、どこか危険なムードを感じさせる。

タイダイカラーとスカルプチャーの共演はランウェイにマッドな世界観を持ち込みながらも、レイヤードされた各ピースのシンプルなシルエットは確かにリアリティを映し出す。新たなサマー・オブ・ラブを呼び起こすかのような、ロンドンらしい興奮に溢れたコレクション。

Text:Yasuyuki Asano


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