リー・マックイーンの出身校であるセントマーチンズの新校舎、そのすぐ隣の今は使われていない鉄道のアーチ下で発表されたSS14コレクション。
テーマとなったのはセレモニカル・ドレッシング。マックイーンらしい高貴でグロテスクな装飾性を取り入れながら、軽量化されたガーメントをレイヤードして、ストイックな男性の正装を見せた。
日の光で色褪せたようなファブリックに、錆び加工の金ボタン。時に裾やスリーブは切りっぱなしのままで、ジャカードニットにはダメージが施される。サルトリアテーラリングは解体され、内側の構造を取り除きスーツを軽やかにすると同時に、シルクのライニングはローブやカーディガンに生まれ変わり、ジャケットとシャツの間にレイヤードされる。
アイボリーを中心にブラックとホワイト、そしてスカルなどのパターンを交え、退廃的でありながら軽やかに、そして何より男性の儀式的な装いの強さを感じさせた。
Text:Yasuyuki Asano