毎回空間の演出に拘ったプレゼンテーションをみせるJonathan Saunders。ロンドンフィルムミュージアムで開催された今回のプレゼンテーションは、いつもよりダークで妖しい雰囲気。壁に投影された断片的な映像とストライプのデコレーションにミニマルな音が反響する中、ビニールカーテンの前でスポットライトに照らされるモデル達。男性の普段見せない一面を覗き見するような感覚。
ストライプ、カラーグラデーション、大きな花のモチーフを中心に、今回も卓越したプリントとテクスチャーで、シャープなテーラリングアイテムを展開。光沢感のある素材で展開されたネオンカラーのブルゾンやジャケット、ナイロンのシースルーシャツ、小さなドットによるカラーシェーディング、そしてSmythsonとコラボレートしたバッグなどを組み合わせ、より一層研ぎ澄まされたレトロフューチャー感で、『アメリカン・サイコ』のようにスマートでありながらどこか危険でセクシーな男性を描いた。
Daisuke Hashihara Text:Yasuyuki Asano