Fashion Show

Astrid Andersen

過去3シーズンのMANでのショーを経て、今回初の単独ショーでコレクションを発表したデンマーク出身のデザイナー、Astrid Andersen。オーバーサイジングのスポーツウェアにレースやファーなど異素材を挿入することで、マッチョなマスキュリニティとその裏に潜む男性の繊細さとのコントラストを描く彼女のコレクションは、回を追うごとに洗練され、ロンドンのアーバンストリートウェアムーブメントの一角を担ってきた。

クリスタルや鉱物などの自然が生む純粋な美しさやパワーストーンとしての作用をインスピレーションにした今回のコレクションは、試合前のアスリートのように、逆境に立ち向かい一瞬に賭ける人々に力や幸運を与え、そして何よりも男性の現代的なセクシーさを露出するパワー・クロージング。

ハードでアグレッシブなシェイプとソフトでライトなカラーで、どこか神聖なミニマリズムを感じさせながら、今回もラグジュリーナイロン、レース、ミンクファーといった素材使いが光る。シースルー素材にプリントされたのは、力の発揮をサポートしヒーリング効果のあるグリーントルマリンと、心身を安定させ性的エネルギーのバランスをとるスモーキークォーツによるパワーストーン・カモフラージュ。バッグやTrine Tuxenとのコラボのメタルリングなど、Astridらしさが詰まった初登場のアクセサリー類にも注目したい。

Text:Yasuyuki Asano


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