毎回趣向を凝らした演出を見せるHenrik Vibskov。今回の会場には機械仕掛けの真っ白なドラムマシーンがセットされ、うつむき加減でゆっくりと歩くモデル達がランウェイ上のペダルを踏むと木槌でドラムが叩かれる仕組み。そのドラムマシーンに合わせるように、BGMでは太鼓、ピアノ、木琴などのランダムな音色が不協和音を奏でた。
Trentemøllerというエクスペリメンタルなバンドのドラマーとしても活躍するHenrikが今回フォーカスしたのは、そのようなセットデザインが示唆する通り、音楽。より正確には音そのもののようである。
全ルックで着用された頭を覆うようなキャップは両耳の存在を強調し、得意のニットやグラフィックではノイズや波長を表現したようなパターンが多く登場した。
おなじみのドロップクロッチパンツやレギンス、オーバーサイズのアウターで変化をつけたシルエット、多くの色や柄を使いながらもどこか北欧らしい暖かみのあるパターンに加え、今回は縦横無尽に走ったジップもポイントになっている。
Photo:Hiroyuki Ishimizu Text:Yasuyuki Asano
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