昨年のロンドンコレクション:メンでデビューを果たしたRichard Nicollのメンズウェアライン。
シンプルでクリーンな大人のカジュアルウェアを見せた前回のコレクションから一転、今回のインスピレーションは、ポストパンク、ノーウェーブ、インダストリアル、更にブルータリズム建築といった、これまで多くのデザイナー達を魅了してきた強烈なサブカルチャー達。
カラーは都会的なグレーをベースに、セーフティオレンジとデニムブルー、そしてノイズ的なスプラッタープリントとフューチャリスティックなシルバー。上下のバランスで遊びながら、メリノウールやカシミアのジャケットやコートはオーバーサイズ気味に、時にパンツは裾を擦るほどバギーなものを腰履きで。
インナーにボマージャケットを仕込ませたりウォレットチェーンを垂らすなど、全体的にストリート感を見せつつも、インスピレーションとなった音楽や建築の冷たい荒々しさはクリーンでウェアラブルに仕上げられている。
浅めのニットキャップはNasir Mazhar、スニーカーはConverse、ローファーはManolo Blahnik、サングラスはCutler & Grossが手がけた。
Text:Yasuyuki Asano