ウィメンズウェアではオーストラリア出身の若手デザイナー、Nathan Smithもフォーカス。オーバーサイズの着心地の良さそうなラインが並ぶ。2006年より自身のシグネチャーブランドを立ち上げ、今季はパリでコレクションを行った。テーマはシンプリシティ。毎回ドレッシーなアイテムを揃えたメインラインとジャージーを使ったアイテムの2つのカテゴリーを発表しているが、今季のメインラインにはカシミヤ、レザー、シルクを使用した。メインラインとジャージーシリーズはカラーバリエーションをリンクさせ、同色で異素材のコーディネートを多く提案している。
メンズウェアはManuel Marte。オーストリアを拠点に活動し今季よりコレクションをスタート。ドイツと大阪のエスモードでファッションデザインとスタイリングを学び、卒業コレクションではbest men collectionとmost creative collectionの2つのタイトルを受賞した。カッティングの良さと柔らかなファブリック使いが特徴的なブランド。カラーリングはグレー、ブラック、ホワイトとシンプルだがアーキテクチュアルなデザインによりスタイリッシュでイノベーティブなシルエット、また面白い仕掛けが施されたシルエットのアイテムが揃っている。ニット1つを取ってもロングガウン、ジャンパー、オフタートルのニットコートとしてなど、様々な着方が楽しめる。素材はイタリア、ドイツ産のオーガニックカシミヤなどを使用し着心地の良さも配慮されている。今回は彼の卒業コレクション「Human Animal Transformation Collection」も展示。Transformationをコクーンシルエットで表現し、背中に機械のような飾りを付ける為にアウターのバックは大きくホールが開けられるなどメインラインよりも大胆な印象を受けるアイテムが揃う。このコレクションにはハイテク素材を使用し、計算的な動きが出る様デザインされている。自身のコレクションの他、C.r.a.f.t.-jeansのコレクション全体のデザイン経験も持つ。