2011年12月18日、青山trigramにて早稲田大学繊維研究会によるインスタレーション「ファッションの『次』はどこから来るか」が行われた。
早稲田大学繊維研究会は、「ファッションに於ける言説を生む活動」を2011年度の活動理念としている。「ファッションに於ける言説」について彼らが着眼したのは、「批評」の存在である。ファッション批評の土壌を整え、議論の活性化を図る。
今回のインスタレーションでは、近年ファッションないしエンドユーザー(選んで、買って、着る人々)とが比較的大きな文化圏を共有しているクラブ・カルチャーに焦点を当てている。クラブ・カルチャーとファッションの間にある何らかの親和性が”奪用”の概念から説明可能であるという仮説提示とその仮説に基づき各デザイナーが自らの視点から創造し、発信者と鑑賞者のインタラクティブなコミュニケーションを通じてファッションの次なる時代の在り方を模索していく。
今回同時にファッション批評を考えるにあたりゲストに蘆田裕史氏(京都服飾文化研究財団アシスタント・キュレーター)、高野公三子氏(株式会社パルコACROSS 編集長)、水野大二郎氏(芸術博士=ファッションデザイン)を招き、トークイベントを開催。融合化が進むストリートシーン、独自の生態系を築き上げているギャル・ギャル男文化、ファッション批評の今後の課題について等を語った。繊維研究会より司会進行を務めた堀井氏、小林氏をはじめとし、多くの来場者と共にファッションの「次」を模索する熱意あるトークイベントとなった。