2011年11月27日、VACANTにて立教大学 服飾デザイン研究会によるファッションショー「自由選択」が行われた。
専門学生でもブランドデザイナーでもない。金銭的な利益を排除し、服を軸として音響、演出などファッションショーにおける全ての要素から1世界を築き上げる。
今回のテーマは「自然選択」。彼らの考える現代のファッションデザインは、[デザイン][機能][コンテクスト(事象/時代性/メッセージ性)]によってバランス良く成立している。そのバランスを解体した時生じる疑問に正面からぶつかり、この3つの要素を視点とし、各々からデザインを模索することを試みた。
ショーではインスタレーション式で、その場で新たなスタイル提案をする二面三面持った作品が多々見られた。前見頃に下げたラグビーボール型のバスケットからカラフルなボールが出てくるという、カプセルトイのような服。ボールのジップを開けて広げると虹色のフレアスカートに早変わりする。また、プレゼントボックス型の服は解体すると中から花束、側面はチュールスカートに。フィナーレに登場したオレンジ色のロングドレス。滑車で裾を引き上げ、パラシュートのように大きく天井を覆うとコットンレースによる日の丸が露になる。「発端となるアイディアと発想の転換」「形態の概念を崩す」。全29ルック1つ1つにそんな考えが詰まっているように感じた。