黒い舞台に光ファイバーの細かいライトを天井から吊るした神秘的な空間の中で行われたAlexander McQueen AW12コレクション。アイスホワイトとブラックの他、クリーム、ブラッシュピンク、クリムゾン(茜)、フューシャなどの鮮やかなピンクのグラデーションでデザイナー、Sarah Burtonが描いたのは光と影、また美しい未来だという。
その世界観はコレクション全体を通してシルエットにも表現された。日夜重なって出来た林床の柔らかなベッドやドーム型の覆い、マッシュルームやキノコの最も柔らかい部分などを思い起こさせる丸みを帯びたシェイプをショー前半にはモンゴリアンラム、フェザー、ファーなどを使い襟やケイプ、ファンネルネック、ベルシェイプ、ロール状のスカート、ミンクとレザーのアンクレットブーツなどに部分的に、ピンクのグラデーションがルックスで展開される後半にはこれらにミンク、フォックスファー、ゴートファー、羽のついたオーガンジー、ポンポンなどを加えてピース全体に作り、立体感と膨らみのあるルックスを披露。コレクションは過剰なほどフェミニンな仕上がりを見せた。
これらフェミニンな演出のアクセントとなったのはハンマーで形取られた馬具のメタルと大きくフューチャリスティックなアイウェア。これらを全てのルックスに使用することでルックスにエッジィな印象が加えられた。
Text:Eriko Higashida
1 2
i love the collection from alex