デビューから数年名実共に東京を代表するブランドとなったSOMARTA。今回はAdamantine-物質・人の意志がダイヤモンドのように輝き、比類なく堅固な姿-をテーマに日本や西洋の鎧、甲冑などから着想を得たコレクションを披露。モデルの顔を覆うメタルは武士が顔をガードするために付ける面包から着想を得たもの。キー素材となったのはレザー。西洋の鎧を感じさせるレザーにはエンボス加工によってつけられた西洋の唐草模様が型押しされそれを手で擦る事により一個一個全て表情の違うものに。表と裏で色を変え圧縮することにより1枚の生地に仕立て上げたニットは柔らかな印象に。スワロフスキーは自然の鉱物に近いような少し年月の経ったようなものを使用。物語調のこれまでの映像とは異なり「風景が似合う洋服にしたかった」とのことからバックに流れたのは大自然の映像。
鎧など力強さを感じさせる洋服の中にも柔らかで繊細な生地使いはデザイナー本人が語る「強い=優しい」を表現していた。「今回はより人間に近い洋服作りを心がけた」との言葉通りクリエイティブでありながらも時代背景を敏感に感じ取りよりリアルクローズに近づいた印象を受けた。