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SHUN OKUBO

SHUN OKUBO / 大久保 俊

エスモード東京校で学んだ後、2002年パリに渡りステュディオ・ベルソーに入学。同校卒業後ROBERT NORMAND,BALENCIAGA,HAIDER ACKERMANN等のメゾンで経験を重ねる。2007年、ジュエリーブランドSHUN OKUBO&ASSOCIATESを立ち上げる。2009年、株式会社SHUN OKUBO&ASSOCIATESを設立。

Official HP: www.shunokubo.com
Twitter: http://twitter.com/SHUN_OKUBO

“TRIPTYCH” dear FANTASISTA UTAMARO

『WHAT’S A FANTASISTA UTAMARO by QUOTATION』が先週発売されました。

通称「歌磨呂本」と呼ばれていたりしますが、アーティストのファンタジスタ歌磨呂くんがディレクションしたマガジンの創刊号です。

表紙は長澤まさみさん、その他本誌に登場するのは村上隆さん、ゆず、蜷川実花さんetc..と豪華。

以前木村カエラさんの撮影で歌磨呂君がアートディレクションをされたときにアクセサリーを作らせて頂いたときから、いつか一緒にジュエリー作りたいねって話していたんですが、このタイミングでひとつ形にすることができ、本当に嬉しく思っています。

今回デザインして作ったネックレスののテーマは『TRIPTYCH』(三幅対)。三幅対という美術の形式を用いることで、歌磨呂君の擬音や吹き出し等を使ったグラフィックワークの本質を抉り出すことを試みました。(詳しい作品解説は本誌にて。)ちなみに、コラボレーションアイテムは僕の他にヒロ杉山さん、VERVALさん、Colliuなどのものもあるのですが、これらはmagaseekにて購入可能とのことです。

「この3連のネックレス『TRIPTYCH』と共に、友情と尊敬を、アーティスト、ファンタジスタ歌磨呂さんに捧げます。」 2013年4月 駒場のアトリエにて 大久保俊 (本誌より抜粋)

歌磨呂君

【対談】「畑とストッキング -a design of life-」

前回告知させて頂いた、GW期間中に京都市内のFACILE jewelryで行われるショッピングイベント“京市”の特別企画として、Change fashion Blogでもお馴染みの蘆田裕史さん(京都精華大学ポピュラーカルチャー学部ファッションコース専任講師)と五十嵐勝大さん(proefdesigns LLC.代表兼 proefプロデューサー)さんの対談を行います。

タイトルはなんと「畑とストッキング -a design of life-」。蘆田さんと五十嵐さんらしい、真面目且つ、ユーモア溢れる、様々なジャンルの話を孕んだ議論になると思います。例えば、美しい生活、健全な美、というような言葉はかつての民藝運動の精神を語る上でも中心的な概念でした。今回お二人はどんな対話をされるのか、お二人はどんな風にファッションやデザインを通して世界を見ているのか。少々役不足かもしれませんが私がモデレーターとして色々なお話を引き出せればと思っております。

それでは、皆様のご来場を心よりお待ちしております。また、対談後には同会場、食堂ルインズにて京市のオープニングパーティーを行います。対談に間に合わない方も、ぜひオープニングパーティーにお越し頂ければ幸甚です。GW、初夏の夜の穴。皆さんと楽しく、あたたかい夜にできたらと思っています。

また、この場を借りて、食堂ルインズのご厚情と友情に心より感謝申し上げます。

京市特別企画
「畑とストッキング -a design of life-」
【対談】蘆田裕史×五十嵐勝大 (モデレーター:大久保俊)

場所:食堂ルインズ 京都市下京区河原町四条下る稲荷町319 TEL 075-708-5853
時間:5月4日(土)17:00開場 17:30開演
(対談終了後、続いて同会場にて19:30から京市オープニングパーティーです)
対談のご観覧:先着20名 入場無料(恐れ入りますがご入場の際にワンドリンクご注文をお願いします)

“proefさんの会社では野菜を栽培しているんですか?”

デザイン会社を運営し、ストッキングをはじめとしたプロダクトデザインを手がけるproefさんがいま社内で取り組んでいるという野菜作り。
一見意外に感じるデザインの仕事と畑の関係とは?
蘆田裕史さん(京都精華大学ポピュラーカルチャー学部ファッションコース専任講師)と五十嵐勝大さん(proefdesigns LLC.代表兼 proefプロデューサー)が人間の生活という視点を通してデザインについて話し合います。お二人の考える生活、建築、プロダクト、ファッションとデザインの関係性とは何か。はじめてのお二人の対談となる今回、様々な角度からの議論が交されます。

京市 / kyo-ichi

ご無沙汰しております。

また一ヶ月以上更新が滞ってしまいました。

気がつけば桜も散り、そろそろ全国一斉GWの季節目前となりましたが、

このたび京都にて、4日間限定で4ブランドが集まって小さな市場を開きます。

市場、と言っても仮設テントを立てる訳ではなく、京都御所の南側に隣接するFACILE jewelryというショップの中で普段とは違ったブランドのアイテムを出品する、というイベントです。

GWの終わりの4日間を皆さんと楽しく過ごせることができればと思っております。

4日間限定ということで、朝に突然あらわれては消えるヨーロッパのマルシェ(市)を思い、京都でのジュエリーとプロダクトと服の市場=京市という名前を付けました。

また、4日の夕方からは河原町四条にある食堂ルインズ(ぼんちゃんをはじめルインズのスタッフの皆さまのご厚意感謝致します!)にて蘆田裕史さんとproefさんの対談も予定しております。対談のご観覧方法や詳細は近日中にこちらのブログとfacebookのイベントページにアップさせて頂きますので、今しばらくお待ちください。トークのあとには食堂ルインズにてオープニングパーティーをおこなう予定ですので、どなたさまでもお立ち寄り頂き休日の楽しい夜をご一緒に過ごせれば幸甚です。

ちなみに参加ブランドは、proef,MA déshabillé,SHUN OKUBO,FACILE jewelryの4ブランドです。

関西の顧客の皆さま、また、お休みに合わせて京都にいらっしゃる皆さまにお会いできることを楽しみにしております。

暖かな季節が始まるこの連休に、どうぞ京都へお出かけください。

京市 kyo-ichi
Golden Week Special Shopping Days

“ジュエリーとプロダクトと服の小さなマルシェを開きます。“

2013月5日3日(金)-6日(月)
12:00-20:00 (4日土曜日のみ18:00まで)
FACILE jewelry
京都市中京区丸太町通高倉東入る
坂本町686タカハシビル1-A
TEL・FAX 075-241-0805

オープニングパーティー
5月4日(土) 19:30 Start
食堂ルインズ
京都市下京区河原町四条下る稲荷町319
TEL 075-708-5853

オープニングパーティーの日に、同じく食堂ルインズにてファッション研究者とデザイナーとの対談イベントを予定しております。時間、入場方法など詳細は、後日こちらのブログ、facebookのイベントページ( http://www.facebook.com/events/331347680301324/permalink/331347683634657/ )にて告知致します。


参加ブランド

proef
プロダクトデザインブランド
純粋な好奇心とシンプルなコンセプトのもとに、ものづくりをしています。
concept
そこにいつもあるものを少し別の角度で、見つめなおしてみると
今日がすこしだけ楽しくなる。
http://proefdesigns.com/

MA déshabillé
déshabillé (デザビエ)とはフランス語で<<部屋着>>と云う意味。
72時間同じものを身につけていられるような、無駄のないデザイン、素材の良さ、
パターンの完成度の高さなどに守られる安心感をデザイナー自身の皮膚感覚で捉え表現。
チェンマイにて、手紬、手織り、手染めで生地の大半を制作しているPlaneta Organicaの
環境福祉への指針に協賛し、オンラインショップ MA pharmacie を運営する。
http://ma-deshabille.com/

SHUN OKUBO
「都市の女性のためのジュエリー」をアイデンティティにコレクションを展開する。
荒々しい天然石やミニマルなメタルの球体。静謐さとユニークさ、野生と洗練。
新しいラグジュアリーを提案するジュエリーブランド。
http://www.shunokubo.com/

FACILE jewelry
それはイタリア語で「簡単」(ファーチレ)という意味の小さなアトリエ&ショップです。
日本とイタリアで彫金技法と建築を学び、主に天然石を用いたジュエリーを
制作しております。
身に付けるだけで簡単に、どこか楽しく、ちょっと誇らしい気持ちにしてくれる。
FACILEで心輝くジュエリーをどうぞ。
http://www.facile-jewelry.com/

フランシス・ベーコンのこと

本日3月8日から東京国立近代美術館で「フランシス・ベーコン展」が開催される。

僕はBACONの作品が好きだ。とはいえ、僕のようなBACONのファンは世界にたくさんいるだろう。

ただ僕は、僕がなぜBACONの絵画に惹かれるのか、未だにわからない。

彼の絵をありがたがりたいわけでもない。

ただ、ロンドンのナショナルギャラリーでゴッホの向日葵を観たときよりも、

テートで観たベーコンの作品を観たときのほうがずっと興奮した。

今回の展覧会では関連イベントがいくつも催されるみたいだし、

この展示を機にベーコンのことをもっと考えてみたいと思っているのだ。

さて、近美には近々行くとして、お勧めの映画のご紹介です。

『Love Is the Devil Study for a Portrait of Francis Bacon』(邦題は「愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像」)(1998年公開)

監督:ジョン・メイプリィ

1998年のイギリス映画。BBC共同製作。画家フランシス・ベーコンとその恋人であったジョージ・ダイアーの出会いから別れまでを描いた伝記的映画。デレク・ジャコビ演じるベーコンを観ていると、まるで生きている本物の彼を観ているように錯覚してしまう。。

本物の彼も、こんな世界に生きたいたのだろうか。

(予告編)

この映画は近美の展示と合わせて観て欲しい作品なのですが、ちなみに音楽は坂本龍一さんがやっています。

個人的な感想ですが、このサントラは坂本龍一のもっとも優れた仕事のひとつと言っても過言じゃないような気がする。傑作です。

当時のインタビューでは「テクノの“ループ”というテクニックをテクノを使わないでやる」と言っていたような気がしますが、

映画の場面場面に絡み付き、映画に確固たる世界観を与えています。

次に、お勧めのベーコンのポートレイト写真をご紹介。

『Francis Bacon by Francis Giacobetti』

フランスの写真家フランシス・ジャコベッティが撮影したベーコンのポートレイトです。

先に挙げた映画で表現されている雰囲気に通じるかのようなベーコンの歪んだ空間を感じることができます。

悪く言うとベーコンぽすぎるというか(笑)

ただ、まあ、カッコイイ写真集だなあと昔から大事にして、定期的に取り出して眺めている一冊です。

と、いうことで、今月はあらためてベーコンについていろいろ考える月間になりそうです。

吊られているお肉をみるとベーコンの真似して写真撮りたくなっちゃうよ!

誰か一緒にお肉食べながらワイン呑みながらベーコンの話しましょう!

petite robe noire BOUTIQUEでのお取扱い開始

東京・恵比寿にあるpetite robe noire BOUTIQUEにてSHUN OKUBOのジュエリーのお取り扱いが始まりました。お立ち寄り頂ければ幸いです。

http://www.petiterobenoire.com/news/?p=26448

阿部好世さんのデザインするブランドpetite robe noire。

そのpetite robe noireが、自社アイテム以外のものを集めて素敵なshopをプロデュースしています。

阿部さんのデザインするものはもちろん、ブランディング、そしてブランドの態度というものに以前から敬意をもって拝見させていたのですが、このたびお声をかけて頂き大変嬉しく思っています。僕がpetite robe noireを好きな理由は、合同展示などにもあまり参加せず(僕の知るかぎりではそういうものに出ていない)、petite robe noireの純粋なイメージを保ちつつ歩き続けているその姿勢です。このBOUTIQUEに関しては、“セレクトする”という意味において阿部さんの力を発揮する場所なんだろうと個人的には解釈しています。

さて、petite robe noire BOUTIQUEにおいてSHUN OKUBOでは天然石のシリーズを(添付写真参照)中心に展開をスタートさせて頂きました。

最近Facebookに写真をアップした際にも好評頂いたシリーズですので、恵比寿にいらした際にはぜひ現物をご覧頂けたらと思います。お店にご用意がないアイテムなどはご遠慮なくショップ、もしくはSHUN OKUBO(contact@shunokubo.com)までお問い合わせください。

皆さまのご来店を心よりお待ちしております。

petite robe noire BOUTIQUE

150-0021
東京都渋谷区恵比寿西1-4-4
ル・ソレイユ 2F
Tel: 03-6416-1616
Open: 12:00 〜 20:00 不定休

*お取り扱いアイテム

コレクションラインを中心とした洋服、小物、バッグ、

K18素材のジュエリー、ブライダルリング、書籍など。

本の紹介

お久しぶりです。一年以上ぶりのブログ更新となります。(ブログの更新の仕方も危うかったのですが大丈夫でした。)

昨年は人生で最悪と言っていいほど体調不良に陥ったこともあり、ひっそりと仕事しておりましたが、

今年からは例年通りにいろいろと活動しようと思っています。

その一貫としてブログのほうもゆっくりと投稿していきますのでどうぞ宜しくお願い致します。

さて、ブログを書かなかったとはいえ人並みに本は読んでいたのですが、建築関連で個人的に一番良かったのがこの

みすず書房から出版された

『建築を考える』

ペーター・ツムトア(著)、鈴木仁子(訳)、葛西薫(装丁)

です。著者の“ペーター・ツムトア”とはいわゆるスイスの建築家の“ピーター・ズントー”のことなんですが、

“ペーター・ツムトア”って言われてもピンとこないですよね。ペーターって言ったらアルプスの少女ハイジのペーターしか思い浮かばないと思うんですけれども、ドイツ語読みなんでしょうか。紛らわしいですね。パリのKOKONTOZAIのスタッフだったツトム君を思い出したりね。ちなみに第一版の帯は安藤忠雄さんだったらしいのですが、第二版からは深澤直人さんが帯に一言書いているようです。

まあ、それは置いておいても、ピーター・ズントーは2011年のサーペンタイン・ギャラリーを手がけるなど、齢70を迎えようといういま、さらに注目が高まっている建築家でもあります。彼の有名な建築には温泉施設のテルメルバード・ヴァルス(スイス)や、近年ですと魔女裁判の犠牲者達のための記念館(ノルウェー)などがあります。

10年前、まだ僕がSTUDIO BERCOTの学生だった頃は、OMA(レム・コールハース)の本なんかを脇に抱えて学校に登校していたものですが、ちょっと年をとってきたいま、共感するのは彼の言う“静けさ”のような気がしています。

まだまだ書店に並んでいますので、この葛西薫さんによる美しい装丁を目にすることがあったら手に取ってもらえたら、と思う一冊です。

ということで、今年ひとつめの投稿は本の紹介でした。

ブログ始めた頃はファッションやジュエリーだけじゃなくて、いろいろなテーマで、と話していたので、こんな感じで今年はブログを更新して行きます。休んでてごめんなさい。

魔女裁判の犠牲者達のための記念館(ノルウェー)(2011)

FACILE JEWELRY KYOTO

12月より京都のFACILEジュエリーにてSHUN OKUBOの取扱が始まりました。以前は藤井大丸さんに期間限定で入ったことはあったのですが、今後はFACILE JEWELRYにて京都のお客様にもSHUN OKUBOのジュエリーをご覧いただくことができるようになりました。お近くの方はぜひお立ち寄り頂ければ幸いです。

FACILE JEWELRY

〒604-0881 京都市中京区丸太町通高倉東入る坂本町686タカハシビル1-A

TEL・FAX 075-241-0805 / OPEN 13:00 20:00  火曜水曜日定休

http://www.facile-jewelry.com/

ところで、週末行われたNEW JEWELRYにはたくさんの方々にご来場頂きました。この場をお借りして心よりお礼申し上げます。

P.S.昨晩アップされた 小野智海君のCHANGEFASHIONのインタビューがたいへん素晴らしかったです。

こういった文章を書けるデザイナーは稀です。ぜひご一読ください!http://changefashion.net/interview/2011/12/05193316.html

New Jewelry 2011のお知らせ

こんばんは。昨年に好評を頂いたジュエリーのイベント、”New Jewelry”にSHUN OKUBOは今年も参加致します。会場は目黒のHOTEL CLASKA 8F。前回同様、作家やブランドともに面白いラインナップになっていると思います。

単なるファインジュエリーでもない、単なるコスチュームジュエリーでもない、新しいジャンル、ということを企画担当の一人であるGallery Deux Poissonsの森さんとはたまに話をするのですが、本イベントはそのひとつの回答として、またはそこに至るための試みとして、コンテンポラリージュエリーのエスプリを感じさせる日本の選りすぐりのジュエリーが集められるはずです。会場ではお買い物も出来ますし、SHUN OKUBOも”私と踊って”のシリーズなど、いくつか新作をお見せできる予定ですので、ぜひご来場頂き、到来するであろう/到来しつつある”新しいジャンル”のジュエリーの空気に触れて頂ければ幸いです。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

New Jewelry 2011

会期: 12月3日(土) 11:00 – 20:00
12月4日(日) 11:00 – 19:00
会場: CLASKA 8F 8th Gallery

イベントHPリンク http://newjewelry.jp/

音を纏う

photo by Yoshinori Eto

こんばんは。先週の展示会にはたくさんの方々に来て頂きました。ご来場頂いた皆様、ご協力頂いた皆様、激励のご連絡を頂いた皆様、Botan Ave.SHOW ROOMのスタッフのみんな、 すべての方々にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

今回はメンズの初展示、そしてレディースの“音”のジュエリーの展示でした。BLACKとGOLDが基調カラーのメンズも好評で、メンズはまだまだアイテム数が少ないですが、繊細さも一つの特徴で、女性の向けとしても人気でした。

さて、レディースの”komm tanz mit mir”(“私と踊って”)シリーズは、ある意味、今までで一番コンテキストの層が厚いものだったのかもしれません。最初に作ったのは添付の画像のドーナツ型の鈴です。これはもうジュエリーの域をはみ出してしまっていて、楽器や置物の類いです。原型はインドの踊り子が舞いに用いる楽器、いわば民芸品なのですが、そのカタチを元にこのアイテムを作りました。

“komm tanz mit mir”とはドイツ語なのですが、一昨年亡くなったドイツの舞踊家/振付家のPina Bauschの舞台の演目からそのタイトルを拝借しました。踊り子の鈴を身につけることによって“踊り続けること”を忘れない、という意志を表現しました。(例えば、骸骨モチーフのの”メメント・モリ”リングが”死ぬということを忘れない”為に作られたように。)ピナは言います「踊り続けなさい。自分自身を見失わないように。」と。今回のコレクションはSHUN OKUBOによるPinaへのオマージュです。その他にも、今回はインドの民芸品を元にした音の鳴るアイテムを出品し、また、貴石やパールのネックレスには全てインドの踊り子のアイテム由来の小さな鈴が付けられました。展示会にはchange fashionブログにも寄稿されてる蘆田 暢人さんも見に来て下さったんですが、蘆田さんは今回のコレクションを見て、これは「音を纏う」ことだということを仰ってくれました。まさに、僕が言いたかったことを言葉にして下さった気がして、その一言でこのコレクションが補完されたような気がしています。ファッションは人間の五感のうち、視覚、触覚を主に使い感じ、フレグランスなんかも入れると嗅覚も関係してくるでしょう。しかし、聴覚でファッションを感じることはあまりないのではないかと、蘆田さんは仰ってくれました。(ファッションショウでの音楽、というものはありますが、身に着けるものから発せられることはあまりないのではないか?)

今回はビジネスの場での展示でしたが、機会があれば、音とファションについての考察を深めて展示などもできたらと思っているところです。ヴェルサイユ会議は「会議は踊る、されど進まず」なんて揶揄されたそうですが、それがどうした!って感じでファッションももっともっと踊り続けるべきだと僕は思うんです。踊らずして人もファッションも前に進むものかと。

「踊り続けなさい、自分自身を見失わないように。」Pina Bausch

p.s. 明日から3日間所属のBotan Ave.SHOW ROOMにてサンプルセールが行われます。SHUN OKUBOは初めてサンプルセールに参加致します。JEWELRYはうちのブランドだけですが、その他東コレブランドや海外のブランドなど多数参加予定です。詳細はこちらから→ http://www.suzy-m.co.jp/?p=3183

皆様のご来場をお待ちしております。

SHUN OKUBO EXHIBITION at BOTAN Ave. SHOW ROOM

DM IMAGE “THE MAGIC SQUARE”/ from MEN’S JEWELRY「THOUSAND SHADOWS」

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こんにちは。

秋色日増しに濃くなってきた今日このごろ、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて、本日はたいへん恐縮ではございますが、SHUN OKUBO Jewelry 展示会のお知らせをさせて頂きます。

詳細は以下の通りです。

Botan Ave. SHOW ROOM 合同展示会

日時 11月8日(火)、9日(水),10日(木)

時間 11:00~19:00

場所 BOTAN Ave. SHOW ROOM/ 渋谷区千駄ヶ谷4-12-8 SSU BLD.2F/ TEL 03-6438-1730/ PR担当:鈴木/ http://www.suzy-m.co.jp/

バイヤー・プレスの方々は、ご来場時間がお決まりでしたらアポイントを頂ければ幸いでございます。

(今回は今回はFriend dayを設けておりませんが、関係者、友人の方々はいずれの日にもご来場頂けます。というかぜひお気軽に遊びにきて下さい!

ただ、会場内は混雑が予想されますので、夕方以降にお越しいただければ助かります。)

今回は合同展示会ですので、他のブランドも一緒に展示致します。

SHUN OKUBOではレディースの新作「komm tanz mit mir (私と踊って/ come dance with me)」、

そして初めてのメンズジュエリーシリーズ「THOUSAND SHADOWS」の初めての出品となります。

メンズのテーマカラーはBlackとGold。

18世紀、20世紀の暗いヨーロッパの都市からインスパイアされたコレクションは、

当時を生きた人々の孤独、陰影、知性、大人をテーマに制作されました。

実際パリの劇場で使われていた衣装のヴィンテージの飾りボタンをリングにしたペガサスのリング、

そしてブランド初のボディピアス。これは玉木宏さんとの会話から偶然生まれたデザインで、

ゴールド、ブラックのカラーリングのボディピアスは独特の上品さがあります。

メンズとしては非常に繊細なネックレス。

そのほか、ほとんどのアイテムがテーマカラーのブラックとゴールドのカラーリングになっています。

またDMのグラフィックに使われている数字の並び。

これは魔方陣と呼ばれ(悪魔的な魔法陣ではございません、数学や寧ろ自然科学の神秘のほうでございます)、

縦、横、斜め、どの列の数字を足しても同じ和になるという不思議な数字の組み合わせです。

宗教的な意味合いはありませんが、この並び自体、強い力を持っていると言い伝えられておりお守りにも使われるそうです。

この魔方陣をモチーフにしたネックレスもデザインしました。

と、いうことで今日のブログでははメンズアイテムを中心に書かせて頂きましたが、

また後日、展示会前に、レディースアイテムを中心にまたお知らせできればと思っております。

ではでは、ぜひご来場頂き、現物をお手に取ってご覧頂ければと存じます。

ご来場を心よりお待ちしております!

大久保 俊

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Je descendrai aux champs Élysées

avec plus d’ombres qu’homme n’en  a jamais emmenées avec soi

François-René de Chateaubriand (1768-1848)
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シャンゼリゼへ行こう、誰よりも多くの影を従えて

フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアン (1768-1848)


James Blake live at Liquid room 2011/ review tweet @SHUN_OKUBO

先日James Blakeのライブの感想をTwitterで書いたので試験的にブログに転載。

Twitter上でもう読んじゃってる人は重複すみません。

とても良いライブでした。ところでJames Blakeの曲、昨日Taro Horiuchiの展示会でもかかってたらしいです。

@SHUN_OKUBO from Twitter

2011/10/29 23:21:09

1)ちょっと前に、恵比寿のリキッドルームにJames Blakeのライブを観にいった。全体を通して大変素晴らしかったのだけど、やはり突出していたのは、超意識的に、というか真っ正面から曲(音色、リズム、ハーモニーetc)に揺らぎやズレを生じさせて演奏していたということ。

2011/10/29 23:23:03

2)言い換えれば、規則的なビート、グルーヴということに不信感や違和感をもっている、というかそれらを信頼していないということだろう。ビートやグルーヴはとても気持ちいい。だけど、そこに安住してしまっていいのか?という意思表示がとても感じられるライブでありました。

2011/10/29 23:25:29

3)坂本龍一さんが前に言ってたんだけど、ヒップホップをやっているような連中も、90年代後半からクセナキスやシュトックハウゼンなんかのことをカッコイイっていうような動きというか感性が現れてきた。その位の世代から、曲の中に揺らぎやズレを生じさせるようなミュージシャンが出てきた。

2011/10/29 23:28:02

4)例えばOvalとか、日本だとAsachang巡礼とか、たくさんたくさんいるんだけど、そういう人たちからまた10年くらい経ってJames Blakeの世代なう的な感じでしょう。ただ、Blakeの今回のライブ中にはそういう揺らぎみたいなものが一切感じられない、スマートな曲もあった。

2011/10/29 23:32:35

5)Blakeは、ビートやグルーヴ感というものに不信感を頂きながら、それを裏切ることによっての快感を得るということと、あれ、やっぱ、ビートっていうのも全体主義っぽいし知的じゃない気もするけどやっぱ気持ちいいよな!みたいな素直な開き直りも感じられて、その辺に彼に対する好感を感じます。

2011/10/29 23:34:52

6)あとは、分かりやすいところで言うと、ドS感満載と言うか、若いというかw、暴力的な超重低音の波動砲の後の美しい鍵盤による旋律とか、その辺の分かりやすい演奏も素直でいいなあと思うわけです

2011/10/29 23:40:09

7)つまりBlake自身が揺らいでいるということに、何かこう人間らしさみたいなところを感じちゃうんですよね。彼が揺らいでる真意がすごくよく分かる。

以上、James Blakeライブat Liquid roomの感想ツイート転載しました。

よかったら@SHUN_OKUBOたまに覗いてみて下さいね。

そろそろ展示会なので、明日以降はそれに関するツイートもしていきたいと思っています。

MA DÉSHABILLÉ/メモ

先程MA DÉSHABILLÉの展示会に行ってきたので、忘れないうちにメモ。

展示会場に入るとデザイナーの明子さんは椅子に座っていて、こちらを見つめてcoucou~と笑顔で言った。

サンタマリア・ノヴェッラ(たぶん)の甘いけど凛々しい香り、シャンデリア、古い本、数年前のヴェネチアビエンナーレのアートの本(恐らく、アントワープの有名な美術商がキュレーションした展示会のカタログ)、机に置かれた美味しそうなキッシュ、フルーツ、ハンガーや壁に掛かったMAの部屋着の数々、MAを纏った美しいモデルの女性たち。ゆったりとした時間が流れる。

いつも明子さんに会うときも、明子さんの展示会に来るときも、安心する気持ちになるのはなぜだろうか。

以前、とある古い話を音楽家が書いた本で読んだことがある。

何年も昔、フランスに留学した日本の作曲科の学生がフランス人の先生に言われたこと

「君はソナタというものが何なのか分かるのかね?」日本人の青年は窮して答えることができなかった。

実はその答えとは、例えばパリの古いアパートの床の軋みだったり、ドアノブだったり、階段の手すりなんだと。

そのフランス人の先生が言いたかったのは、ソナタという形式というか、音楽のエスプリは、そういった些細な物の中だったり、何気ない人々の(生活の)中に宿るんだって言いたかったんだと思う。

無名の人達の歴史こそ、歴史の構築に捧げられる。

ソナタって何かというと、それってエスプリのこと、真のエスプリということだと思う。

MA DÉSHABILLÉの展示会や服のモード歴史のエスプリに満ちている。

表面をまねるだけのようなデザインではなく、服屋、もしくはメゾン、つまり、デザイナー、ポワレとかキャパンとかランヴァンとかマダムシャネルとか、彼らと、同じ連綿と続くモードの家族なんだと思う。

シルエットやディテールからその精神が立ち上ってくるように感じる。

例えば、現代のアジア人がストラヴィンスキーを世界中の誰よりも上手く演奏したり、

日本人が誰よりも情緒的にアントニオ・カルロス=ジョビンの曲やショパンの曲を弾くような、

もしくはアントニオ・カルロス=ジョビンが美しいショパンを弾くような、そのような感覚。

同じ音楽家の家族。同じモードのメゾンの家族。

何十年も前の生地を使って服を作ったり、古い服をリメイクして服をデザインする人達がいる。

もちろんそういうクリエーションも良いと思う。

また、並のデザイナーは過去のアーカイブから要素を取り出し、DJのようにそれらをリミックスして服を作る。

けれど、MA DÉSHABILLÉはそういう素材に依存しなくても、他の歴史の家族と同じようにモードを作ることが出来る。

過去のアーカイブを参考にしているとしても、デザインに不自然さが無い、嘘くささが無い、固さが無い。

私見だけど、日本人デザイナーの服は”固い”と感じることが多い。

MA DÉSHABILLÉの服自体が自然体で、あたりまえのようにモードの流れの中に佇む。これはすごいことだ。

例えば、僕の勝手な妄想だけど、ヨウジさんは川久保さんやイッセイさんよりも、この“血”が強いように思える。

明子さんも血が濃い。

現代的で、素晴らしい仕事をするデザイナーは日本にもたくさんいるけれど、

MA DÉSHABILLÉのような強いモードの家族の血をもったデザイナーを、僕は寡聞にしてほとんど知らない。

明子さんに会うといつもホッとするのは、モードの家に招いてもらっている気分になるからだと、書きながら考えた。

ちなみに、この部屋着に特化したコレクションは、タイで作られたヘンプや、オーガニックコットン、エジプト綿、オーガニックの染料、シルクetc、など、素材も優しく、かっこいいデザインの物ばかり。服の点数が以前よりも少なめだったのが、ちょっと残念だったけど、そんなことはどうでもよく感じてしまうほど良かった。