まだ若いバンドながらも、音楽性の高さで話題となっているロンドン出身の5ピースバンドS.C.U.M。彼らのダーク・ウェイブ・サウンドはミュージシャンからの評価も高く、現在もっとも注目を集めるUKバンドの一つである。
1月28日にRADERSに出演し、初来日を果たしたS.C.U.Mから
ボーカルのThomasにインタビューを行った。
Thomas Cohen (vocals), Bradley Baker (machines, press), Samuel Kilcoyne (keyboards), Huw Webb (bass) , Melissa Rigby (drums)
—まずS.C.U.Mのバンド名の由来を教えてください。
(※S.C.U.MはSociety for Cutting Up Menというフェミニストのマニフェストの意味の略語の意味や英単語のscumではクズという意味がある)
実は特にこの単語の意味がバンド名の決定的理由になって、この名前を敢えて選んだわけじゃないんだ。例えば、人は生まれて自分で選んで名前が与えられたんではなく、生まれながらに名前を与えられているよね。特に語源の意味を選んでつけたわけではなくて、この名前がこのバンドの名前だと感じたから、自然とこの名前になったんだよ。
—あなたは今までどんな音楽に影響されてきましたか?
初期のエレクトロミュージックにはいっぱい影響受けているね。60年代後半から80年代初旬のアーティストや音楽に影響を受けたね。あとはサイケデリックにも影響受けているね。60年代のものはあまり好きじゃないけど、70年代のサイケデリックはもっとロックぽいものもあったりしていいものがあるね。あとはセルジュゲンズブールなどフランスの音楽とかも影響を受けたね。
—自分達の音楽をどのようなジャンルにカテゴライズしていますか?
カテゴライズは難しいね。音を言葉で説明するならば、S.C.U.Mでは色やトーン、メランコリーさのポジティブなエナジーなどを音楽で表現している感じだね。
—アルバム“Again into Eyes”の中で気に入っている曲はどれですか?
Whitechapel だね。
—私もWhitechapelが好きです。曲ももちろんですが、
以前LondonでWhitecapelのそばに住んでいたということもあって。
偶然だね、僕も同じ理由だよ。プライベードではWhitechapelに家を買ったんだ、それでさ。大人になってからよく行くようになったね。ロンドンは危ないエリアかと思えば角を曲がったら安全なエリアになったりするから、そこがロンドンの街の不思議なところだよね。
—S.C.U.MではヴィジュアルをMatthew Stoneとコラボレーションを行った作品が多いですが、彼と一緒に行っている理由はなんですか?
バンドを組んだときにヴィジュアルが必要だったんだけど、
彼のヴィジュアルイメージが音のイメージとぴったりだったんだよ。
彼は僕たちの音楽の持っている感情や動きだったり、
音の深さだったりをまさにそのままヴィジュアルで表現してくれているんだよ。
だから彼と一緒にやっていることがほとんどだね。
—CLASH MAGAZINEでは音楽誌ながらも、ファッションシュートのような撮影を行っていて
かなりファッショナブルなイメージがあるのですが、今後ファッションやアートとも関わってゆくつもりですか?
(CLASH MAGAZINEでは写真がMatthew Stone, ストーリーをMatthew Josephs, メイクアップをIsamaya Ffrenchで行った。)
CLASH MAGAZINEで行った撮影は、元々はアルバムのアートワーク用に撮ったものなんだ。結局アルバムでは使用しなかったんだけど、今までやった撮影の中でもとても気に入っている写真だよ。
ファッションはとても重要で素晴らしいものだとは思うけど、この先ファッション業界とすごく近い関係でいることは考えていないかな。ファッションショーなどでもプレイすることもないしね。
アートは前はいろいろなギャラリーでプレイしたりもしたからそういうのが懐かしいし、またしたいと思っているよ。
—今後の活動を教えてください。
サマーソニックに出るかどうかはまだ今の時点ではわからないけど、
是非是非出たいと思っているし日本にまた来たいよ。
音源についてはモスクワでレコーディングしたもののMIXをして出す準備をしているよ。
あとは新しいデモをつくって2ndアルバムの製作に入るよ、今年中には全部レコーディングをしたいね。
―日本のファンにメッセージをいただけますか?
“Love”を送るよ
Again Into Eyes
S.C.U.M
Mute U.S. / B005IY3C58
1. Faith Unfolds
2. Days Untrue
3. Cast Into Seasons
4. Amber Hands
5. Summon The Sound
6. Sentinal Bloom
7. Requiem
8. Paris
9. Water Guitar
10. Whitechapel