ドイツ、フランクフルト出身のデザイナー、ロバート・ゲラー氏はMarc Jacobsで3シーズンインターンを務め、「Cloak」のデザインに参加。その後自身のブランド「ROBERT GELLER」を設立し、2007年秋冬コレクションにてニューヨークコレクションデビューを果たす。その勢いは増し、現在では世界50カ所以上のショップで取り扱われるなど、ニューヨークコレクションを牽引するブランドのひとつだ。
2009年には第2回”GQ/CFDA Best New Menswear Designers in America”を受賞、昨年2011年にはCFDA Fashion Awardにて”Swarovski Award For MensWear”を受賞するなど高い評価を得ている。
今回アメリカンラグ シー青山店にてフィーチャーイベント開催を機に、来日したロバート・ゲラー氏にクリエイションについて話を伺った。
―今回のイベントについて教えてください。
アメリカンラグシーは私がコレクションを始めてからずっと大きなサポーターとしてかかわってくれていましたのでいつか一緒に何かやれたらと思っていました。今回スペシャルなアイデアが出ましたので、ROBERT GELLERのお客様と会い、またその記念としてTシャツに私自身がスタンプを押すというイベントをやることになりました。
―CFDA賞を受賞してからあなたのクリエイションに変化はありましたか?
賞を頂いたからといって自分のクリエイションが変わることはありません。ただ賞は今まで自分がやってきたことに対して誰かが評価してくれたことなので賞を頂いてますます自分のやりたいことがはっきりしました。
―創作活動ではどんなところからインスピレーションを受けているのでしょうか?
様々なことからインスピレーションを受けています。あるシーズンではヴィスコンティの映画からインスピレーションを受けましたし、違うシーズンではベルリンの若者のカルチャーからインスピレーションを受けたりもしました。日常のちょっとしたところからインスピレーションを得て、自分なりのフィルターを通してコレクションに落とし込んでいます。
―ドイツ出身のRobert Gellerさんですが現在はNYをベースに活動されています。ドイツを離れNYで生活してみて一番刺激的だったのはどんなところだったのでしょうか?
NYに拠点を移したのはMarc Jacobsにて働く為だったのですが、自分の関わった初めてのショーの時大きな音楽が鳴りライトが灯されショーが始まった時は本当に言葉にならないくらい感動しました。ショーが終了した時には自然と涙が出てきたのです。その時にNYという街は色んなことの中心にあり、何かここで成し遂げることが出来ると強く感じました。
―Marc Jacobsでの経験は今でも活かされているのでしょうか?
Marc Jacobsで学んだことは私にとってとても大きな経験です。学校というのは序章のようなものであり、今まで机の上で勉強したことが現実としてどうやって起こり得るのかというのを凄く学びました。Marc Jacobsで働いたことによってようやく学校を終えることが出来ました。
―今後取り組みたいこと等はありますか?
ブランドとしてより成長し、イメージを確立させていきたいと思っています。今のところアメリカやヨーロッパの一部では凄く人気が出てきたのですが、ヨーロッパは全体でみるとまだまだのところがあるのでヨーロッパでの知名度もあげていきたいですし、将来的にはNYで自分のお店を持ちたいと思っています。