Interview

XXI at GINZA by FOREVER21 代表者会見


2010年4月29日に原宿店に続く2店舗目、またアジア初の旗艦店としてオープンした松坂屋銀座店内のXXI at GINZA by FOREVER21。前日にはドン・チャン 氏(フォーエバー21最高経営責任者)、ラリー・マイヤー氏 (同取締役副社長)、リンダ・チャン氏(同シニアマーケティングマネージャー)、ジェーン・ハ氏(Director of Stores)を迎え今回の銀座店出店の理由、これからの展望について記者会見が行われた。

―まず最初にチャン会長より日本へのメッセージと新店舗の感想をうかがいます。

本日は雨の中、お足もとが悪い中集まりまして誠にありがとうございます。今日は生憎の雨となってしまいましたがこの新しい店舗のオープニングということで大変喜ばしくまた誇らしく思っております。

―銀座にアジア初の旗艦店を置いたのはなぜでしょうか

銀座というのは世界の中でも最も有名なショッピングエリアであります。その素晴らしい立地の中で開店できることを大変素晴らしく、そして誇らしく思っております。

―銀座の中の数ある百貨店の中で銀座松坂屋を選んだ理由とはなんでしょうか

今回松坂屋様とお話が出来、このような出店という形を取れて光栄に幸運に思っております。銀座の中でも松坂屋さんは素晴らしい立地を持っておりましてまた銀座の中でも存在感というものがとても際立っている存在だととても感じておりました。今回松坂屋様のビジョンというものと弊社の考えというものが見事に合致しまして今回旗艦店が出店出来ましたことを大変光栄に思っております。

―子供服投入を銀座に決めた理由を教えてください

今回銀座店が非常に大規模の面積を有するということで子供服を投入出来たことを大変うれしく思っています。この面積がありますので子供服を投入することが可能となりましたし今回子供服ではHTG 81というブランドで6歳から14歳を対象とした服というものを紹介できることになりました。これによって親御さんの皆様、お子様も来てわくわくしたショッピング環境作りを目指していけるように考えております。

―百貨店に入るメリットとはなんでしょうか

今回まず百貨店に入らせていただくことになった大きなきっかけとしてはやはり立地というものが大きく上げられます。非常に素晴らしい立地を持っている松坂屋さんなので一緒に入ることが出来、大変うれしく思っております。またその松坂屋様のお客様そしてForever21のお客様というのがお互いを補完するような形で、松坂屋様の商品というものを活かしながら弊社の商品でもショッピングを楽しんで頂けるような環境を提供出来ることになりまして大変うれしく思っております。そういった意味で百貨店での出店という形を選ばせて頂きました。

―百貨店という形になりましたがそれが原宿店と違って難しいことはあるのですか

やはり百貨店に入らせていただくということになりまして百貨店様と一貫性のあるサービスを提供すること、これを非常に重要だと考えております。松坂屋様の方でも特定のサービス、そういったものを提供していると思いますのでそういったサービスに慣れていらっしゃるお客様にもご満足いただける質の高いサービスというものを心がけていきたいと思っております。

―銀座松坂屋再開発までの短い期間の間でどれくらいの売り上げを見込んでいるのですか。また契約満了後の計画についてお聞かせください

申し訳ございませんが非公開企業となりますので売り上げ、利益、および見込みについては発言を控えさせていただきたいと思います。ですがこの限られた期間ではありますけれどもその間にお客様にご満足いただけるような質の高いサービスというものを目指していきたいと考えております。また再開発の時にはやはり松坂屋様と協力をさせていただきまして一緒に取り組みたいと考えております。

―銀座店は原宿店の倍の広さとなりますがセールスも倍を目指すのでしょうか

銀座店も成功させたいと強く願っておりますがその最終的な判断というものはお客様の判断になるかと思います。ですが原宿と銀座ということでやはりマーケットも少し異なりますのでその点は注目しながらお客様が来るたびに毎回様々な商品を手に取りご満足いただけるようなショッピング体験というのを提供していきたいと思います。ですのでお客様の購買行動、それを見て結果が倍になることを勿論望んでいますがお客様に任せたいと思っています。

―出店計画についてお聞かせください

まず2010年なんですけれども2010年で新規店舗70店舗を計画しております。拡大の対象となる地域としては主にヨーロッパ、日本、そしてより大規模な店舗開発というものをアメリカでは行いたいという風に思っております。

アジア地域という部分に関しましてはやはりその中でも日本が一番大きなマーケットだと感じております。ですがその他の地域も見ながら良い立地というものが見つかった時には店舗拡大を図っていきたいと思っております。

―日本国内の長期出店計画についてお聞かせください

日本の長期出店計画なんですけれども出来れば毎年10店舗ずつ拡大を図っていきたいと思っております。ただ立地が正しいという前提条件ですので、立地があれば少しずつ拡大を図りたいと思っております。
この1年を振り返りまして日本の顧客層にForever21が非常に良く受け入れられていて非常に嬉しいと思いました。日本のお客様はファッション、トレンドに非常に敏感であると思いますし、またそのトレンドの中にも様々な多様性があると見受けられました。弊社の強みとしてはやはり素晴らしい商品を低価格で提供出来ることだと思いますのでお互いのニーズがマッチしシナジーを生み出しているのではないでしょうか。

―決定している新店舗についてお聞かせください

5月26日船橋のららぽーと東京ベイのオープンを予定しております。その3日後の5月29日は新宿店のオープンを予定しております。

―昨今の経済状況をどのように見ていますか

経済状況がどのように動いたとしてもやはりお客様の心理としては価値の高い商品というものを目指しているというのは変わらないと思います。Forever21としても経済状況に左右されることなく付加価値の高い商品を提供し続けていきたいと思っておりますし、最新のトレンドという物をご紹介し続けていきたいと思っております。

―このデフレはいつまで続くと思いますか

私は経済学者じゃないですのではっきりとした答えはわかりませんしなんとも言えませんが先程も申しました通り経済状況に左右されることなく素晴らしい商品というものを提供し続けるそこに注力して邁進し続けていきたいと思っております。

―競合がいるということをどのように受け止めているのですか

H&Mさんとかが競合他社さんということで名前があがりましたが彼らについて勿論競合ではあるんですけれども一緒に協力して取り組んでいくことも出来るのではないかと弊社の方では考えております。一緒に取り組むことによってシナジーを生み出すことこれが理想形だと思っていますし実際アメリカでの実例をみましてもやはりショッピングモールなどに出店する時は同じようなタイミングで出店することによってモールへの来客数をよりあげるというような戦略を取ってきたこともありました。例えば新店舗の話をする時にもお互い物件を見ながら弊社のラリーメイヤーとH&Mさんのそういった物件を担当してらっしゃる方と話し合うこともありますのでシナジーWin Winな関係という物を築いていくことにこれからも注力していきたいと思っております。

―Forever 21の魅力は何だと思いますか

商品の強みなんですが最新のデザインを早いスパンで低価格で提供することが第一に挙げられます。その他にあげられることでは商品のラインナップの広さです。今回新しく導入された子供服からお歳を召された方までの広いターゲット層に対して問い掛ける魅力のある商品が揃っていると感じています。少し年齢層の高い方にはラブ21というブランドがあったり子供服用にHTG81というブランドがあったり男性用のものも揃っていますし、そういったものを通じてファッションを愛する全ての方に商品を提供できればと考えております。

―具体的に松坂屋さんとのビジョンがどう合致したのですか

ご質問ありがとうございます。今までは百貨店さんといいますと変化という部分に凄く躊躇があったように見受けられていたんですけれども今回松坂屋さんのCEOにお会いする機会がありまして話をするうちに百貨店の業界としてもどんどん変えていかなければいけないという考え方を共有していただきましてその時に非常に大きな衝撃を受けました。変化する姿勢というものが百貨店も機会とかポテンシャルに溢れている業界かと思いますので是非そこで一緒に協力できればと思った次第です。似たような姿勢をもった百貨店さんが他にもあればこれからもwin winな関係を作る為にもトラフィックを増やす為にも協力が出来ればと思います。

―日本の市場で最終的にForever21のお店を何店舗開発できると思いますか

日本に関しましては先程も少し話しましたが毎年10店舗というようなペースで拡大していければと思っております。現在アメリカでは既に500店舗ありまして年間に50から100店舗増やしているような状態です。またヨーロッパの方も現在注力しておりまして毎年20から30店舗広げています。その中で日本は10店舗というペースを考えております。また我々の強みとして非公開企業ですのでそういったやる気とまた新しいロケーションに恵まれればそのペースというのは我々の方で常に設定できるという強みが存在しております。ですので経済状況、良い立地があるかというのに左右されてくると思いますがきちんとそういったことを考えながら良い立地が出てきた際には拡大ということを考えていきたいと思っています。

―アメリカではメガストア展開していくということなのですがどれくらいのサイズなんですか

規模に関してなんですがアメリカで実際1月にオープンしたストアのことに関して申し上げますと88000平方フィート規模のものがございます。モールの中に開いたのですが大規模な出店をすることによりモール全体のトラフィックを15%引き上げることに成功しました。また6月にはラスベガスに13万平方フィートの規模の展開を考えています。またこれからアメリカにおきましては20万平方フィートの規模の展開というものも考えていますし、日本国内に関してましては10万平方フィートの規模という物を目指して頑張っていきたいと思っています。

―日本はファストファッションがまだ入ってきたばかりなのですが欧米ではEthical element(倫理的要素)などで色々批判もあります。そういったものに対してForever21はどういった対応をしていますか

非常に難しい質問で応えずらい部分ではありますが私の考えとしてはお客様が求めている物を提供するそれに限ると思うんです。確かに賛否両論色々あるかと思うんですけれども世界的なトレンドとしてはファストファッションの方に人々が動いているように感じますし商品が提供されている中で最終的に選ぶのはお客様の自由だと考えています。ですのでお客様が求めている物を我々の方では低価格で提供する努力を続けるだけでありますし、また低価格で提供するということはカスタマーサービスの一環であるということにも感じております。我々の方では営業努力を続け良いバリューの物を提供しながら最終的にはお客様に選んで頂くということが我々の方法です。

―銀座への出店理由についてもう少し詳しく教えてください。原宿は若者の街でしたが銀座は高級ブランドが多く中高年のお客様が多いという印象なのですが今までForever21が得意としていたお客さんと層が違うと思いますがその点についてどう考えていますか。また原宿と品ぞろえや売り方、価格等変えるのかどうかを教えてください

我々Forever21としましては我々の商品という物は年齢に捉われる物ではなくファッションが好きな人全ての人達、そしてファッションに対してのスピリットがある全ての人達に提供出来る内容だと感じております。ですので銀座店でも原宿と変わりなく似たような同じような商品群という物を用意しておりますしどんな年齢層の方が来て頂いても楽しめるような内容になっていると思います。実際原宿店舗の方にもお歳を召している方にも多数ご来店頂いておりますのでそのような形でバラエティ溢れる商品という物をこれからも提供し続けていきたいと思っております。

―地方としての今後の出店戦略というのと地方都市でも御社の商品が受け入れられと感じているのでしょうか

是非良い物件があったら教えてください。私たちはいつでもオープンです。

―Forever21はファッションを次々と展開していると思いますが次に来るファッションの予想、原宿店がオープンの際に非常に混雑していたのですが当日の対策について教えてください

まず1点目の質問ですがForever21はトレンドに対して非常に敏感で常に最新のものを提供できているという自負があります。ただ次のトレンドは何なのかというのを予想するのは非常に難しいことなのでこれからも引き続き例えばファッションモデルであったり雑誌であったり、道行く人々のファッションであったりというものを常に観測しながら考案し提供し続けていきたいと思っています。
銀座店のオープニングの混雑に対しての対策なんですけれどもやはり1年前の原宿店舗のオープニングというものが学びの多い経験であったと感じております。ですので列のコントロールの仕方であったりそういった部分を十分配慮しまして今準備をしている状況であります。

―百貨店に出店することの意義についてお聞かせください。立地は良いのですが以前ならForever21さんのプライスラインだと百貨店さんに出店することは考えにくかったのですが立地以外の百貨店の暖簾に対する評価ですとかForever21さんの意義みたいなものがあれば教えてください

我々出店を考える際に立地という物を最重要視しておりますのでそこが今回百貨店さんと協業するという形においても同じ要素として強く残っていたというふうに感じております。良い立地というものがあればそれ以外の部分は弊社の方では柔軟に対応したいと考えておりまして今回松坂屋さんとこのような話があった際にそのような条件であったりそういったものが合致しまして今回この立地という物を選ばせて頂いたという状況です。またこういった百貨店に出店させていただくことによりForever21のブランドおよびそのブランドの存在感を高められることは同時に嬉しく思っております。

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