Interview

MIFUNE/KROFUNE 3

“帽子の形を取っているんだけど洋服と対等でありたいんですよね”

M-萱場真鳥, A-萱場麻子

‐帽子って毎シーズン出さなくても良いものなのかなって感じますけど、シーズン性もそんなに感じるものでもないですし

M-帽子の形を取っているんだけど洋服と対等でありたいんですよね。帽子って小物というわけられ方をしていて。今まで8年やっていて色んなバイヤーさんに 会うんですけどとにかく印象としては小物として後回し。取引に至らなかった人も「帽子じゃねー」とか「うち被らないし」とか。扱いが低いなって思うんです よね。

‐最初からシーズンで発表されていたんですか

M-それは自発的というよりは最初においたCannabisというお店で主催した合同展「アンテナ」に2年くらい出させてもらっていたんですよ。だからそ の周期が身に付いちゃっていたんですよね。

‐新しいシーズンには新作しか出さなかったんですか

M-そうですね。

‐アクセサリーや帽子ブランドって定番ものと一緒に新作を置くというところも多いじゃないですか

M-やっぱり8年くらいやってやっと定番が出来あがってくるかなって。ぽつぽつと最近はその辺は復刻的な形で出していますね。
A-「2シーズン前のあのキャップ無いんですか」とか言われることがあったんですよ。「じゃーそれを次の時に復刻で出しましょう」と言って。それは色んな ところからまた出してくださいという風に言われたもので。

‐アートをやっていた人としてテーマづけした方が自分で作りやすいということもあるんでしょうか

M-テーマを決めないと後で振り返った時にごっちゃになっちゃうんですよね。こん時はこんなだった、こん時はこんなだったって。みる人からすればどれも同 じに見えるかもしれないですけどせめて自分達だけでもちゃんと線引きできるように、メリハリというか。
A-やっぱりテーマ決まっていた方が形一つ取るとか表面をパッチワークするにしても「これは東京ブラックっぽいか」とか、東京ブラックっぽくなければ 「じゃーブラックぽい方を取ろう」とか出来るんですよね。(テーマを)決めないとばらばらになってしまうので。

‐KROFUNEというブランドをやろうと思ったのはなぜですか

M-07A/Wからなんですけどそのくらいの時に基本MIFUNEはカラーが主体だったんですけど、やっぱりバリエーションで黒を出してみたりやっていた んですけど黒ばかりが抜きんでて売れるんですよ。それを見ていて黒ばかり作った方がみんな喜ぶのかなと思って。かといってMIFUNEを真っ黒にするのは どうなんだろうと考えていて。だったら黒は黒で別なブランドを作った方がMIFUNEはMIFUNEで自由に動けるのかなって。それでKROFUNEとい うブランドを作りました。響き繫がりで。

‐素材とやデザインもシーズン性を意識したもの作りをされるんですか

M-それはしますね。やっぱり気分的な問題でファーを夏物として出してもこっちはいいんですけど受け入れられてもらえなければ意味の無いものになってしま うので。自分の突き詰めていきたい部分とお客さんがいるという部分とその二つをどううまいこと繋げていくかということはやっぱりブランドですから。

‐SUN GLASSESというブランドもあったようですがそれはどんなブランドですか

A-全然根付かなかったんですけどKROFUNEを始める前にMIFUNEは帽子だけにしよう,カットソーやブーツを作ったりしたんですけどそういう時は sunglassesというブランドにしようということでそれを作ったんです。でもサングラスは売っていなかったんです。そのサングラスは売っていないん だというわかりづらさで全然ブランド名として定着しなかったんですよね。だから「こういうのも全部MIFUNEでいいでしょ」ということで MIFUNE/KROFUNEに統一されました。
M-SUN GLASSESはあまりだったんですけどKROFUNEはすぐに受け入れてもらいましたね。

-mtrkybというブランドもあったみたいですが

M-これは僕の頭文字なんです。
A-Cannabisで置いていた時にプレスをやっていたのが4Kの河村さんなんですけどその人が説明する時にmatori kayabaって説明するんですよ。雑誌の人が来て説明する時もそういう風に言ってmtrkybをやっていた時もデザイナー名がmatori kayabaって書かれていたんですよね。
M-mtrkybとSUN GLASSESは一緒ですね。帽子じゃないやつはmtrkybでやっていてSUN GLASSESに変わり結局消滅しました。
A-取引先からもわかりづらいとか浸透しづらいって何度も言われたんです。

‐KROFUNE/MIFUNEはただ色が違うだけなんですか

M-ではないですね。やっぱりテーマも違うんですよ。
A-KROFUNEを始める時に趣旨を取引先に送って、「こういうブランド始めます、全部真っ黒です」と。そういうことをしたら浸透しやすかったんですよ ね。

‐KROFUNEでも色を使うことはあるんですか

A-ありますね。Tシャツを作ることもありました。KROFUNEは黒が主役であれば何でもいいんです。
M-デザインもMIFUNEのデザインをKROFUNEに流用したりとかそういうやり取りはしないようにしています。KROFUNEの方が受け入れられや すい形というのを意識しています。

‐逆にMIFUNEでは自分のやりたいことをやっているということですね

M-そうありたいですね。
A-KROFUNEが受けられられやすくてMIFUNEが自分のやりたいことをやっているというわけではないです。
M-確かに。そうですね。最近考えているのはMIFUNEというブランドは輸出用にしたいと。KROFUNEという名前は日本語じゃないですか。でも MIFUNEって言う響きは国際的なものかなって。

‐それって三船敏郎じゃないですか

M-そこではじめてそこにすがるかもしれないです。

‐海外に出す時は三船敏郎から取りましたというんですか

M-それはないですけど向こうの人がああその言葉知っているというのはそっちだからそれにすがってしまうかもしれない。

‐実際に今海外との取引もあるんですか

M-無いです。展望としてMIFUNEは輸出用。海外に出したいので。

‐海外展望について教えてください、具体的な目標はあるんですか

M-戦略を立てるというよりは偶然性を信じたいですね。ただ待っていてもしょうがないんですけど活動して辞めないということでとりあえず動いている限りは 誰かしらがみてくれるはずだからという意味で。「なんで俺帽子作っているんだろう」という偶然性が面白かったから始めたブランドだし海外の人に関してもそ ういう出会いを信じたいんですよね。

‐プレスリリースはなぜ全部英語なんですか

A-日本語で書くと生々しいので

‐取引先には理解されているんですか

A-大体で良いと思っています。誤解も込みで。あってるかどうかわからないですけど大体英語です。
M-でもSteven(In-Proce by Hall Ohara)が(英語)あっていると言っていました。

‐英語はどうやって訳されているんですか

A-全体のテーマがあってそれぞれのテーマがあるんですね。それを作っている時の会話を頭の中で繋げて短文を書くんですよ。それを翻訳ソフトに投げて、見 ておかしいと思ったらALKとかのサイトにいってまた変換するという感じですね。わかろうとしてくれる方はほんとにブランドのことをわかろうとしてくれる バイヤーさんですね。でも最近はそれじゃ伝わらないかなと思って最初に日本語で大雑把には書くことにしたんです。「今回はこういう感じです」というのを。

‐アジアのバイヤーさんからのコンタクトは無いんですか

A-一度嫌な思いをしたんですよね。「買うって言ったじゃん」、「言って無い」みたいな。契約書もあったんですけどそういうやり取りに疲れてしまって。対 お店の取引をするなら日本の代理店を通してやらないとしんどいということになって今は言われても直接のやり取りはしないようにしています。あとパリもあっ たんですけどそれは私達が納期を間違えてしまって・・・。

‐それはどこからコンタクトがあったんですか

A-ルームスですね。

‐置きたい国はありますか

M-海外に置きたいと言いつつ海外旅行をしたくないので特にないですね。結局のところMIFUNEを海外に追いやって、海外から帰ってくるものが KROFUNEとして上陸すればいいと思っていますけど。
A- 帽子を作っているつっちーはとにかくイギリスが好きですけど。しょっちゅう行っているし。でも洋服が好きなわけではなく好きなバンドがあるので行っている みたいです。だから特には無いですね。ちょっとずつリースとかそういうので外国の人向けの方に使ってもらえないかなという話をずっとしていて。そういうと きには全部MIFUNEの名前で出してもらおうと思って。以前原宿のデザインフェスタギャラリーで場所を借りて展示会をやっていたんです。そこは場所も原 宿でアートスペースだしアートマップにのっているところだったので外国の方がいっぱい来るんですよ。展示会ということもわからずに。「これが欲しい」と後 ろ返してMIFUNEというのはすぐに入ってくるんですけどKROFUNEというのはやっぱり入って来ないんですよね。「誰がMIFUNEだ?」と言われ たりもするんですけどMIFUNEはいないんですけど。

‐僕も名前が三船さんかと思っていました

A-今置いてもらっている取引先とかも全部セレクトショップで帽子だけ置いている店には置いてないんですね。洋服と必ず置いてもらって。そのスタンスで ずっと続けられたらいいなって思っています。

続く

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