コペンハーゲンをベースに活動するブランドMoonspoon Saloon。ファッションブランドとしてキャットウォークを行うだけでなくコスチュームデザインやアートワークなど幅広い分野で活動し高い評価を受けるデザイナーSara SachesとTal Rの2人に今シーズンから取り扱いのスタートするCandyと共同でインタビューした。
-あなた自身と、Moonspoon Saloonの経歴について簡単に教えてください。
Sara Saches (SS)はコペンハーゲンのDanish Design SchoolそしてロンドンのCentral Saint Martinsで学びました。Tal RはDanish Art Academyで学びました。
Moonspoonとは、天空に何があるのか、ということから何を食べるか、ということまであらゆる事を意味しています。
私たちはTalが舞台デザインを、Saraが衣装デザインを手がけたmodern theaterから、共同で仕事を始めました。
-あなたのデザインで最も重要な要素は何ですか
SS: ‘Ghost General’、’Mothers Finest’、’Handsom Vulcano’といった、私たちが生み出すキャラクター達です。どういうわけか彼らにはそれぞれに人生があるようです。私達のデザインの過程はほんの小さな事から始まり、そしてそれが成長していくのです。図形、奇妙な遺物、生地の一片といった感じです。それからキャラクターがコレクションに参加し、服の一部となります。
ですが私達のキャラクターはキャットウォークで死ぬわけではありません。別のコレクションでまた戻ってきます。
私達の製品は個々の技術者によって作り上げられます。アマチュアもいれば、私達のデザインはときに単なるスケッチで、それが技術者によって解釈されていく場合もあります。私達のデザインにおいて合致は大きな要素になっています。
-ブランドのコンセプトは何ですか
SS: 99/99のコンセプトは99回、99通りのデザインをする、ということです。Moonspoonの命は限られています。
-キャットウォークはあなたのブランドにとって重要ですか、もしそうであればなぜですか
Tal R: キャットウォークは非常に重要ですね。光景として好きです。あれは残酷な場所です。キャットウォークではメイクやモデルなど、伝統的なファッションの形態を使うよう鼓舞されますが、同時にキャットウォークに変わったものを使うこともまた鼓舞されます。
-どこからインスピレーションを得ていますか、どのようにアイデアを思いつきますか
SS: 私達の時代で、対立や衝突が起こる物事からインスピレーションを受けます。フラストレーションも溜まりますし、理解に苦しむような事も多々あります。私はデザインを通して自分自身への解決策を探し、うまく対処しています。
-現在でいうとどのような事からインスピレーションを得ていますか
SS:カリフォルニアです。
-あなたのスタイルの特徴について、他とは違う点はどんなところですか
SS: 本物と歴史的な物の融合です。
-あなたのデザイン哲学を教えてください
SS: 扉を開き続けることによってデザインに精神的要素を与えたいと思っています。繊細な技術と民芸品に魅力を感じます。
-あなたの顧客はどのような人ですか
SS: 単純にMoonspoonの服を着て通りを歩いている人です。他のライフスタイルとは関係ありません。
-Seasonのコレクションは別にして、コスチュームデザインやアートワークといった他のプロジェクトにも取り組んでいますが、そこには関連性があるのですか。それとも全く別の概念でしょうか。またアートとファッションの関係は重要だと思いますか。
Tal R: Moonspoonはあまり季節性のあるのものではありません。
私達の前回の活動はロンドンでのアートギャラリーでしたし、次の公演はストックホルムの博物館です。どういうわけか私達はいつも季節的なことを台無しにしてしまい、A/Wへのライトなコレクションに落ち着いてしまうのです。
そして気がつくとファーとセーターを着て、S/Sのショールームにいるのです。
-デザインの過程は常に同じですか
SS: いいえ、常に違います。
-なぜデザイナーになろうと思ったのですか
SS: 小さすぎたので思い出せません。
-Moonspoonとして次は何に挑戦したいですか,次に考えているプロジェクトはありますか
SS: 次のプロジェクトは公演と、’カリフォルニア’という新しいコレクションです。歴史の重責と重みvsカリフォルニアドリームについて表現しています。公演はローラースケートで、キルト風の淡い色合いの中でします。
-それぞれのシーズンのテーマはどのように探し、決めていますか
Tal R: 仕事で関わってくる物事は、すべて避けられません。それが情熱のすべてです。ライフジャケットを着るよりは、足に重りをつけるようにしています。
-ファッションデザインはあなた自身を表現する手段だと考えますか
はい。
-日本のファッションについてどう思いますか。また日本の市場についてはどう考えていますか
SS: 日本の概念が好きです。すぐにでも行く必要があると思っています。
-日本での最初のシーズンですが、日本の市場ではあなたのブランドはどこに置きたいですか
SS: ファッションを愛する人達がいる場所ですね。きっといろんな場所で合うと思います。
-’Candy’はあなた方のブランドにとって理想のショップですか
Tal R: 素晴らしいスタートだと思っています。
-あなたにとってファッションと何ですか,コレクションにその答えはありますか
Tal R:私達はクリエイターである前に皆、道化師です。ファッションとはそれを祝うひとつの方法です。
HP – http://www.moonspoonsaloon.com/