Interview

DROP 中編

ストリートスナップだけ撮ってるとどうしても浅はかに見えてしまう、他のスナップサイトはスナップしか取れないからスナップだけやってるわけで

―DROPを始めた当初のコンセプトを教えてください

始めたきっかけというのは軽いというか、やっぱり世の中に何か影響を与えたいとか自分から流行やインパクトを残したいという、最初はお金の部分もビジネスプランとして社内で考えていたから勿論後付けで考えていたけどこんなビジネスモデルでとかをちゃんと考えていたわけじゃなくてただ流行らせたいとか、色んな人に見てもらいたいとかそういう部分が先行してスタートしました。だけど、やっていくうちにどんどん愛着だったり気づくことはあって、始めた段階で今のこういう状況って絶対に考えられなくてファッション業界の知識とかも実際にやってみないと気付けないことって本当にいっぱいあって今考えると2年前の自分が思い描いていたものって本当に浅はか過ぎて思い出してもしょうがないなという感じですね。

―実際に今のDROPの状況を客観的に見てどう思いますか、自分の望んでいた状況なんですか

自分はたぶんこういった状況を望んでいて、ただ自分が思い描いていたものとは違う感じで夢が実現できていて・・・

―DROPのサイト自体がトレンドの一つであり、今のスナップカルチャーの中心にいて影響をあたえていると思うんですけどそれは望んでいないところで中心になっちゃったていうことかもしれないんだけどそういう状況はどう思いますか

自分はあまり実感がなくて、というのも自分はDROPがダサい頃も痛感してるし今のファッション業界の人たちでもう少しセンスが良い人たちから見たらこういう見られ方なんだろうなっていうのは感じていて。基本ネガティブ志向で性格的に自分に厳しいところがあるので。多分ハイファッションが好きな人たちにとってはDROPって結局ストリートのスナップ載せてるだけでしょ?読モとか載せてるだけでしょ?ってそういう見られ方もわかるし、そう思われてるんだろうなっていうのもわかるから。個人的にはそういうのも全部悔しいから説得力を持たせた上でストリートスナップを発信したいです。そのためにはストリー トスナップを今のような状況でやってるだけでは全然駄目だからデザインも含め、写真も含め、ブロガーも含め、コンテンツも含め全てにおいてもっと格好良くしないと駄目だなって思います。

―メインストリームになり過ぎたおかげでミーハーに思われて一番訴えたい部分に訴えることが出来てないのかなとも思うんですけど

もともと昔はコアな人に好かれていたかっていうとそうじゃないと思っていて、結局Dropの読者ってミーハーな子が多いんですよ。例えば本当にセンスが良い人というのはカルチャーとして、トレンドとしてDROPを見てくれている人だと思うんです。昔からDROPの読者はミーハーな子達が中心で(ファッションに)コアな人ではなくて、ただその規模が増えただけなんです。だから僕的にはストリートスナップだけ撮ってるとどうしても浅はかに見えてしまう、他のスナップサイトはスナップしか取れないからスナップだけやってるわけで。まだ実現出来ていないんで言う資格はないと思うんだけど僕自身はもっと違う表現が出来ると思う。もっと僕にしか発信できないことっていっぱいあるから。だからもっと幅を見せて、その上で説得力を持たせた上でスナップを載せたい。だから現状にはまだまだ満足出来ていないです。

―去年からクリエイターや読モなどによるブログを始めていますがやろうと思ったのはなぜですか

理由は2つあるんです。やっぱりビジネス的な意味でアクセス数が欲しかった、もうひとつは実際にスナップを通していろんな人にかかわってDROPでブログやってくれる人って読モに近い人たちなんですけど彼らってすごく浅はかに見られているというかダサいイメージというか「ファッションの人たちって中身ないんでし?」ょっていうのがある。でも実際は全然違って。例えばVeloの内田さんという美容師さんがいるんですけどDROPで知り合って色々お手伝いしてもらったり、手伝ったりしていくうちに2人で飲みに行くようになって。もう30なので勿論大人で考え方もしっかりしていて、今の自分の見られ方、ChokiChokiのキングをやっていて周りの人は自分のことをこういう風に見てるというのをちゃんとわかっている。でもそれがなかったら今の自分の状況もないというのもわかっているからそこは割り切った上でやっていて。だからそういう人たちを凄く知ったからそういう人にはブログをやってもらいたいって純粋に思ったのでDROPで知り合った人たちで自分が良いなと思った人にはお願いしているんです。

―これからもブログをやってもらう人は増えるということですか

ブログは増やしますね。多分相当増えていくと思います。

―中にはメインで自分のブログを持っている人もいますが

そうですね。でも別にそれはそれでしょうがないというか。DROPもブログをやる価値を考えないといけないなと思っています。でも逆に辞めてもらうことも考えていて本人と確認しようとは思っていますが僕自身ブロガーさんにケア出来ていないというのがあった。雑誌だったりプロジェクトがあってブログに力を注げなかったのでもうちょっとブログをやる環境というかやりやすい環境にしてあげてブログをやるメリットを作ってあげたらまた変わってくると思うんですけど。今は無料でやってもらっていますしやってもらっている状況で・・・

―自分自身が前に出ることはほとんどないのですがそれはなぜですか、自分自身で前に出たいという気持ちはないのですか

それは無いですね。シトウさんみたいにお洒落でモデル体型で着飾っている人は彼女自身が広告塔になってメディアにも取り上げられると思うけど僕が前に出ることによって取り上げられることも無いだろうしあまりプラスはないと思うので。

―でもブログもやっていないので自分の考え自体を発信するメディアもないと思うんですが

ないですね。でも今はDROPをあまり浅はかに見せたくないんですよね。自分もまだまだだと思うし、もっと知識とか増やしたいし。色んなライターさんや編集者さんに会うと自分の知識のなさを痛感するので変に出て浅はかな部分は出したくないのでもうちょっと自分に自信を持てる状態になってからちゃんと物を書いて発信していきたいなとは思いますよね。今回雑誌でちょっとは書いているんですけど、もともとファッションの業界にいた人間じゃないからファッションの知識も もっと勉強しなければいけないと思っています。でも顔は出したいわけではないので。

続く

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