Fashion Show

Roberto Piqueras

SS13ロンドンファッションウィーク前日の9月13日、ロンドンの大英博物館にてRoberto Piquerasのゲリラファッションショーが敢行された。

Roberto Piquerasは鮮やかなグラフィックプリントが施されたスポーツウェアを特徴とするバルセロナ出身のデザイナー。現在はロンドンを拠点に活動し、ロンドンのPrimitiveや東京のWut berlinをはじめヨーロッパからアジア、アメリカまで世界中のショップで商品を展開している。

前回はイーストロンドンの住宅街の路地にてストリートショーを開催した彼が今回の舞台に選んだのは、「ロンドンで最も重要な博物館」である、大英博物館。

facebookを通じて情報を得たファッションキッズ達がぞくぞくと集まる中、午後4時にショーはスタート。博物館の象徴的な場所である吹き抜けの中央ホール、その真っ白な円形の階段をランウェイに、メルセデスやオズボーンのロゴ、陰と陽、3Dや幾何学柄をインスピレーションにしたプリントを纏ったモデル達が登場した。

「インビテーションやゲストリスト抜きで、皆にコレクションを見て欲しかった」というシンプルな理由から、ロンドンで最も有名な観光地のひとつである博物館で、会場の使用許可を得ず行われた今回のゲリラショー。警備員に中断させられそうになりながらも、無事全てのルックが披露され、偶然居合わせた観光客を含む多くの人々を魅了した。

「大英博物館で勝手にショーをやるのは正しい方法ではないかもしれない。でもキッズ達を眠らせてしまうくらい退屈でコマーシャルなもので溢れている現在のファッションには、70sのように攻撃的な方法とはまた違った、素敵な方法での新しいパンクが必要だと思う」と語るデザイナーのRoberto Piqueras。ロンドンのストリートを愛し、「Tumblrでかき集めたものを実際にみることができるところ」と形容する彼は、今後も、「罰金を払わされるかもしれないけど、逮捕されるほどではない、適切なゲリラファッションショー」を敢行していく予定だ。

Photo:Yuta Fukuda Text:Yasuyuki Asano


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