サッカーロンドン五輪代表関塚ジャパンですが、準決勝で負けてしまいました。
大変残念ですが、なぜ負けてしまったのか?
詳細に分析していこうと思います。
そして、3位決定戦勝ちましょう。
怪我が心配された永井と東ですが、結局間に合ったようで、先発は、スペイン戦・エジプト戦と全く同じメンバーになりました。
永井
大津 東 清武
扇原 山口
徳永 吉田 鈴木 酒井宏
権田
前半、日本は機能しています。
そして、前半14分、大津が豪快なミドルシュートを突き刺して先制。
ここまでは、ゲームプラン通りでした。
永井のスピードを警戒してメキシコのディフェンスラインが下がる。
そのディフェンスラインとミッドフィルダーの間のギャップを突いてミドルシュート。
これも、永井効果の一つであったと当ブログは思います。
ここで1−0。前線にはスピードのある永井と、運動量とフィジカルが強い大津。
2列目からの飛び出しが得意な清武と東
カウンターで2点目を狙うには最高の展開と思われました。
しかし、前半、カウンターによるチャンスらしいチャンスは全くありませんでした。
これはなぜか?
メキシコが日本にバックラインでのパスを回させたからです。
メキシコは永井のスピードを大変警戒していました。
そして、大津も警戒していました。
どうしたか?
バックラインをある程度引き、スペースを消した上で、フォワードのラインも下げました。
結果として、日本はボールを持てるようになったのです。
このため、日本はセーフティーにボールを回すことを選択したわけです。
ただ、メキシコはボールの出所と受けどころにはプレスをかけました。
なので、フリーでボールを持つことは出来ずに、ボールを回さざるを得なくなったわけです。
その回しているボールを、追い込んで特定の場所で奪い、スピードど運動量のあるフォワードでショートカウンターというのが、メキシコの戦略でした。
何のことはない、日本は、自分達がやりたかったサッカーをメキシコにやられてしまったわけです。
本来、日本がやるべきだったのは、カウンターです。
この試合のスタメンは、まさにカウンターをやるために選んだスタメンでした。
しかしながら、メキシコは、適材適所にスピードのある選手と高さのある選手を配置し、隙が非常に少なかったのは事実です。
そして、今回のロンドン ウェンブリースタジアムは、今までの地方のスタジアムと違って、芝の状態が大変良く、ボールが止まりにくい状態でした。
日本のカウンターが炸裂しなかったのは、その芝の状態の違いという面が大変大きかったと思います。
この試合、ディフェンスライン、あるいはボランチからのロングパスが多く見られたわけですが、ことごとくラインを割りました。
今までの蹴り方ではボールが長くなり過ぎたわけです。
結局のところ、それを修正出来ないままに試合が終わってしまったように思います。
あるいは、永井の足が完全なら、追いつけたかもしれませんが。。
日本の前半の失点の場面ですが、永井のヘディングでのクリアが相手に渡ってゴールしてしまったわけですが、当ブログが指摘したいのは、あの場面で、なぜ永井が壁に居るのか?ということなんですね。
メキシコにとって一番怖いのは何か?
永井のスピードです。
カウンターが怖いのです。
それなのに、その一番怖いはずの永井が、コーナーキックの時に前線に残ってなくて、壁に入っている。
だから、相手は怖くないから上がってきてしまい、失点したわけです。
日本は、完全に日本のストロングポイントを見失っていたと思います。
もちろん、永井が怪我明けで、走力を発揮出来ないと考えていた可能性もあります。
しかし、それならば、最初から先発で使うべきではなかったわけです。
前回のメキシコ戦で書いたように、総合力では、メキシコの方が上なのです。
でも、日本はストロングポイントがあるために、勝つことは可能なのです。
そのストロングポイントを発揮出来なかったら、負けるに決まっています。
日本は弱いが故に強かったのです。
それを自分達が強者だと勘違いした可能性はあります。
相手の力を利用して得点を取る。
それが大事なんです。
ちなみに、当ブログが推奨した、この試合のスタメンがこれです。
大津
酒井高 宇佐美 清武
扇原 山口
徳永 吉田 鈴木 酒井宏
権田
永井と東が100%でないならば、スペイン戦のような行き切る試合運びは無理なわけです。
なので、永井をスーパーサブにしたわけです。
こうすれば、時間限定なので、永井は思い切って自分の長所を活かせるはずです。
相手が日本のスピードを警戒すれば、当然、ディフェンスラインを少し引いたカタチになるのは、予想出来ました。
そして、宇佐美を使うならば、守備が不安なので、守備の強い酒井高をサイドハーフにし、宇佐美は、よりフリーでボールが貰えるように動いてもらう。
こういう考えでした。
そして、酒井宏が無理な場合も、酒井高をポジションチェンジで使えるシステムにしてありました。
日本の2失点目は、明らかに権田のミスです。
権田は、相手がそばに居る扇原のところに、わざわざパスを投げ入れています。
これは、まったく不用意なプレーであり、あってはならないミスです。
しかし、他のバックラインの選手達にしても、パスを受ける準備が出来ていなかったのも事実です。
選手達は疲労していたのでしょう。
それは分ります。
では、なぜ権田は、急いでパスを縦に入れる必要があったのか?
カウンターがしたかった??
ここは、ボールを落ち着かせるか、前線に一発でボールを入れるか?どちらかの場面でした。
この大会、権田は素晴らしいプレーをしていました。
なので、気付いてはいたけれども、あえて触れなかったのですが、やはり、フィードの精度をもっと上げる必要があるように思えます。
もちろん、権田が、後ろから組み立てるサッカーをずっとやってきたことは知っています。
でも、日本がワールドカップで勝利するためには、カウンターも必ず必要になってくる。
その時に、ゴールキーパーのフィードの精度というのは、大変大きいウェイトを占めてきます。
この場面で、一発で前線の裏へ抜けることが出来るかもしれないわけですから。
それが出来ないために、無理なところへ縦パスを狙ってしまったのかもしれません。
今大会は控えで出番がありませんでしたが、川崎の安藤選手は、アジア大会の時、素晴らしいパスの基点になっていました。
彼は、まだまだ実戦経験が不足していますが、これからどんどん伸びていってほしい人材だと思います。
それから、選手交代について
まず、前の試合で怪我の東に替えて杉本は良いとします。
杉本
永井 清武 大津
扇原 山口
徳永 吉田 鈴木 酒井宏
権田
ただ、この試合メキシコも高さ対策はきっちりやってきました。
そういう点では、事前の試合で負けたため、メキシコは日本対策が進んでいたこは勝利の大きなカギだったと思います。
一方、日本は、その試合に勝ったことで、対策がストップしてしまった感はありますね。
相手の対処にたいして、こちらがどう対処するのか?という部分が足りなかったということです。
関塚監督が、「相手が一枚上手だった」というのは、このことでしょう。
結局のところ、試合中の、そうした相手の対策に対して、芝の違いに対して、こちらが対処しきれなかったのが敗因だったと思います。
このあたりが経験不足ということでしょうか。
選手交代の話に戻りますが、2枚目の清武から宇佐美という交代はどうだったのか?
相手が引いた状態で、怪我の永井を残して、パスの出し手である清武を下げるというのは。。
杉本
永井 大津 宇佐美
扇原 山口
徳永 吉田 鈴木 酒井宏
権田
結局、パスの出し手が不足して、受け手や個人で仕掛ける選手ばかりになっていったことが、自分達の首を締める結果になったのではないか?
そして、最後の扇原に替えて斎藤
杉本
永井 斎藤 大津 宇佐美
山口
徳永 吉田 鈴木 酒井宏
権田
これも、パスの出し手を少なくしてしまっています。
やはり、1−2で負けているのなら、ポゼッションして点を取ることを明確に
東と永井に替えて、杉本と宇佐美を一挙投入で良かったのでは??
と、当ブログは思います。
これは、点が取れる布陣です。
杉本
大津 宇佐美 清武
扇原 山口
徳永 吉田 鈴木 酒井宏
権田
で、扇原に替えて斎藤
杉本
大津 宇佐美 斎藤
清武 山口
徳永 吉田 鈴木 酒井宏
権田
要は、ポゼションサッカーの場合、ボランチの位置に、プレービジョンのある選手が必要になってくるわけです。
もしくは、3−4−3
杉本
大津 宇佐美 斎藤
清武 山口
吉田
徳永 鈴木 酒井宏
権田
吉田をアンカーにした3−4−3です。
さて、反省すべきところは反省し、気持ちを切り替えて次は韓国戦です。
最後は気持ち(ハート)の問題になるかもしれません。
なんとしても、勝って、谷間の世代のプライド見せてほしいと思います。
応援しております。
text by
contemporary creation+
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