2011.12/10~12/18、エスモードジャパン 東京校に在学中の学生「KENTO FUKATSU」による単独展示がCANDYで行なわれている。人間の文明によって生まれた『織る』という手法から、カゴの筒を歪ませて、自然を飲み込む様な勢いのある現代文明の象徴として、コンセプチュアルな服として表現。リアルクローズに落とし込んだカゴ柄のワンピースも、布を筒にし、一つだけ切り込みを入れて、ひねりを加えて縫い上げるという手法で作成。柄は、カゴで作った服の織り目を撮影し、オーガンジーとビンテージサテンにプリントし、重なる事により、立体的な部分と、ぼやける部分を作り、solarisationのような見え方を作り、歪みを表現している。
動く度に、2枚の生地の柄がズレるようにする事によって、繊細な表情が出る様に作成されている。
THEME
Distortion(歪む)
“現代社会は今、テクノロジーの発達により、大変
便利な世の中になっている。
しかし、その便利は、目先の豊かさだけの物が多い。
世界的にエコの関心は強くなりつつあるが、そのエコ
は、本当に地球を考えているのであろうか。
エコという言葉の魅力を利用しているだけではない
だろうか。
いずれ終わるトレンドのように。
人間の欲による自然破壊のスピードと、自然の
再生力のスピードは、遥かに人間の欲による自然破壊
のスピードの方の方が早い。
私は人間の意識の歪みと、自然環境の歪みを同時に感じる今、
あなたは何を考えますか?
自然はとんでもない時間をかけて、人間には作り出せ
ない美しい景色や造形物を作り出している。私の好きな
屋久島の景色の造形、アンテロープキャニオンの造形
etc
などの美しい『時の造形物』をも、近い将来、残って
いるのであろうかと考えてしまう。
そんな今、私達の文明は、テクノロジーと人間と地球環境に
ついて考え直す、よいチャンスなのではないでしょうか。”