2012年7月28日より東京都現代美術館にて「Future Beauty 日本ファッションの未来性」が開催される。
日本ファッションが持つ創造性と、その力強いデザインに潜む文化的背景に焦点を当てた「Future Beauty: 30 Years of Japanese Fashion」展。バービカン・アート・ギャラリー(ロンドン)、ハウス・デア・クンスト(ミュンヘン)を巡回し、国内外で高い評価を得た。そして新たに若手14ブランドが加わり、さらにヴァージョンアップした本展覧会。
1970年代、三宅一生や高田賢三が欧米でその才能を開花して以降、1980年代に突入すると川久保玲や山本耀司がパリでデビューし、彼らが生み出した”黒の衝撃”が欧米ファッション界に多大なる影響を及ぼした20世紀後半の日本ファッション。
前衛的なファッションの歴史を紐解くと同時に、20世紀末以降独自の視点と創造性を蓄える新たなファッションを辿っていく。本展覧会では海外巡回展の内容に加え「日常にひそむ物語」というセクションを設け、今後の日本のファッションの方向性を示唆する若手デザイナーの作品を紹介。
日本のファッションが生んだ時代の色「黒」に着目した『陰影礼賛』、フォルムを持ち合わせない平面からの衣服の造形を切り開いたブランドが作品を連ねる『平面性』、素材から始まる日本の服のデザインと先端的な加工技術を編み出した現代、開拓と新たな創造力が錯誤する『伝統と革新』、そして90年代以降のアニメなどサブカルチャーに感化されたスタイルと2000年代のコミュニケーションがあり、物語る服作りがみられる『日常にひそむ物語』と、4つのセクション構成。
日本ファッションの30年を振り返り、新境地を模索するきっかけとなる大規模展に足を運んでみてはいかがだろうか。
【 「Future Beauty 日本ファッションの未来性」】
2012年7月28日(土) ~ 10月8日(月・祝)
休館日:月曜日
ただし9/17、10/1、8は開館、9/18(火)は休館
開館時間:10:00 〜 18:00(入場は閉館の30分前まで)
会場:東京都現代美術館 企画展示室3F
観覧料:一般1,000円(800円) | 大学生・65歳以上800円(640円) | 中高生500円(400円) | 小学生以下無料
*( )内は20名様以上の団体料金。
*障害者手帳をお持ちの方とその付添者2名、第3水曜日に観覧する65歳以上は無料
*本展チケットで「MOTコレクション」もご覧いただけます。
【関連プログラム】
・講演会
「ファッション・ショーの舞台裏:ヘアメイクの視点から」
日 時:8月5日(日) 13:00〜15:00
会 場:東京都現代美術館 地下2階講堂
講 演:岡元美也子、計良宏文(資生堂ビューティートップスペシャリスト)
定 員:200名(先着順)
参加費:無料
・講演会
「建築家・藤本壮介、『Future Beauty』展を語る」
現在、世界から最も注目を集める建築家の一人、藤本壮介氏。この度の東京都現代美術館に先駆け、2010年のバービカン・アート・ギャラリー(ロンドン)、2011年のハウス・デア・クンスト(ミュンヘン)で開催された「Future Beauty」展では、藤本氏の洗練された展示デザインが大きな話題になりました。本講演では、ロンドン、ミュンヘン、東京、各会場の展示デザインを通して、藤本氏の空間と服に対する考え方を存分にお話し頂きます。
日 時:8月8日(水) 19:00-20:30
会 場:日本経済新聞社 東京本社2F SPACE NIO
講 演:藤本壮介(本展展示デザイン)
参加費:1,000円
定 員:80名
申込み:
京都服飾文化研究財団事務局(075-321-9221)までお電話でお申込みください。受付時間 / 平日 9:00〜17:00
*本講演会のお申し込み時に頂戴する個人情報は京都服飾文化研究財団(KCI)が取得し、本講演会に限って利用いたします。
Text:Tomoka Shimogata