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rooms 22 review 2/6

YELLOW BOOTHは、立ち上げ3年未満のブランドや学生が対象の若手支援を目的としたエリア。
他のエリアより1つ1つのブースは狭いが、来場者の多いroomsに安価で出展できることもあり、若く意欲的な出展者の姿が印象的だった。

“BFGU-文化ファッション大学院大学”のブースでは、学内選考を通過した学生の作品が展示されていた。先日開催されたBFGUのファッションショーに作品を出した学生は含まれていなかったものの、どれもクオリティが高くBFGUのレベルの高さ、層の厚さを感じることができた。

今回展示をしていた学生の中の一人、富士裕介。彼は「Reflection Eternal」をテーマにコレクションを創り上げていた。
合皮を幾何学模様にカッティング、それを裏使いすることによって、表面の光沢を柄の間からのぞかせる。転写、インクジェットを使用したプリントは、基データの解像度を落として故意に粗さ出し、それを綺麗なブルーで表現していた。彼はアパレル企業への内定が決まっていたが、在学時から自らのブランドを立ち上げ、ショップへ卸している学生もいた。

続いては“KANVAS PRODUCTS”

ブランドを手掛けるのはケニック。
ファッションデザイナーやイラストレーターなど、作り手の人達へ新しいキャンバスとなる企画を提案し、共同でプロダクトを創り上げていくブランド。イラストレーターのAKKIが描いた絵×缶バッジをメインに展示。POTTOHIROSWASHのデザイナーが描いたイラストを使用したiphoneケースも展開中。
KANVAS PRODUCTSでは、ゆくゆくは玩具やキッチン用品等も作っていきたいとのこと。
ちなみにSWASHは2004年にイエールのグランプリをとったSarah SwashとToshio Yamanakaのファッションレーベル。

最後に、関西でジュエリーを展開する“Antamina”を。

ブランドコンセプトは「47℃」。日常、常識、現実、それらを切り取るときに、角度を若干ずらすことで、既に存在する物の中に新たな発見が生まれる。47という数字には、その想いが込められている。
コンセプト通り、少し捻りのあるジュエリー達は、どこか温かみのあるデザイン。

このブースではまず展示方法に目を惹かれた。ジュエリーが置かれている展示台、それが目線ほどの高さになっていて物が見えそうで見えない。展示台の手前に踏み台が置かれており、その上に立つことで製品を間近で見ることができた。時間やコストを抑えつつ、他との差別化をし、来場者に楽しんでもらうことのできるもの、シンプルながら素晴らしい展示方法だった。展示台の手前の面に描かれているドローイングは、デザイナーである山本敦史の半生を記したメモ。
彼は、今年アントワープ王立芸術アカデミーのジュエリー科に入学予定とのこと。

次回、rooms 22 review 3/6では、最も出展ブランドが多いACCESSORY AREAから紹介していく。

Photo:Tomohiro Horiuchi Text:Atsushi Fujii

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